喜多医師会病院 住元 巧 病院長

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水害はねのけオープン これからが本当の船出

【すみもと・たくみ】 1980 愛媛大学医学部卒業 1981 愛媛県立中央病院 1985 愛媛大学医学部附属病院循環器科 1993 同講師 1995 公立学校共済組合近畿中央病院 1997 喜多医師会病院副院長 2009 同病院長 2015 愛媛大学医学部臨床教授

 兄は吉田総合病院(広島県)・住元一夫院長、弟は柳井医療センター(山口県)・住元了院長。3兄弟で院長だ。新病院の船出を祝い、兄が製作した帆船模型が贈られた(写真)。開院直前の「平成30年7月豪雨」による影響はあったが職員が団結。7月18日、予定通り患者を迎え入れた。

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―当時の状況は。

 「大洲」という地名が表すように、肱川流域が氾濫するなど、この地域はたびたび水害に見舞われてきた歴史があります。隣接する八幡浜と大洲が地域振興の中心となる「地方拠点都市地域」に指定されていることから長年、県や市は治水対策を強化。当院の建設に当たっても、盛り土や、すべての出入り口の防水シート加工、周囲の塀に防水扉を設置するなど、水害を想定した備えを進めてきました。

 ところが、豪雨で押し寄せた想定外の濁流は塀を乗り越え、翌日に内覧会を控えた新病院が40〜50cmほど浸かってしまいました。幸いなことに防水シートを施していたおかげで建物内は1階の床上1センチ程度の浸水にとどまり、医療機器への影響もありませんでした。

 地域の甚大な被害を考えると、7月18日のオープンは難しいのではないかとも感じました。しかし、新病院に移っていただく患者さんに安心を届け、また1日も早い稼働が復興の力になると信じ、「なんとかやってみよう」と。

 医師や看護師をはじめとする職員、さらに当院と関わりのある企業の方々も集まり、急ピッチで開院の準備を整えました。同時に浸水被害を受けた職員の自宅の片付けも手伝うなど、結果的に絆を深めることになったと思います。

―新病院の特徴は。

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 7階建ての新病院は、松山自動車道の大洲ICを降りると、すぐに目に入ります。また、5kmほど離れた名所・大洲城からも当院の姿を見ることができます。喜多医師会病院を大洲のランドマークとして根付かせていきたいですね。

 特徴は「職員の知恵を集めた病院」という点だと思います。自分たちでこんな病院にしたいという具体的なイメージを提示して、設計に落とし込んでもらいました。待合スペースから各検査室へのスムーズな動線に配慮したほか、光が入り込みやすい設計の病室にしたり、患者さんとご家族が一緒に食事できる談話室を設置したりと、アメニティーの向上に努めました。

 循環器内科を軸とする当院としては、今後、より心臓リハビリテーションに力を入れていく計画です。そこでリハ室は広々としたスペースと、眺望を楽しめる環境を整備しました。

 部署ごとの休憩室、医学生や研修医が快適に「生活」できる宿泊室、市民公開講座や院内研修などに使用する230人収容の多目的ホールなどもあります。

 大洲市の医療は当院、大洲中央病院、市立大洲病院、大洲記念病院と、四つの中小病院それぞれに強みがあり、役割を分担して成り立っています。いずれも人材不足が課題で、医師の高齢化も進んでいます。

 新病院になって若い看護師の応募なども増えつつあり、今年4月から、2人の常勤の外科医が勤務しています。地域に人を呼び込むための取り組みを活発化させたいと思っています。

 当院の循環器内科は伝統的に臨床研究を重視。国際学会での論文発表にも積極的です。また、例えば日本心エコー図学会が認定する専門技師は試験の難度が高く、全国を合わせても60人ほどしかいません。専門技師がゼロの県もあり、四国には4人。そんな資格の取得者が、当院には2人います。

 最近では病院を挙げて心電図検定の受験を推進しており、医師や看護師だけでなく薬剤師、栄養士など多彩な職種が挑んでいます。このアカデミズムこそ大切な財産。しっかりと継承したいと思っています。

喜多医師会病院
愛媛県大洲市東大洲1563-1
TEL:0893-25-0535(代表)
http://www.kitaishikai.jp/hp/


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