中皮腫闘病19年 大阪市内で闘病記フェス

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命ある限り支えたい

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講演する栗田英司さん

 希少がんの一つ、腹膜中皮腫の患者で、今年、闘病記「もはやこれまで」を出版した栗田英司さんが10月29日、「闘病記フェスティバル〜闘病を支える力」(会場:大阪市天王寺区)の講師として登壇、講演した。

 「死刑宣告をされた気持ちになった」と、1999年、33歳で腹膜中皮腫と診断された当時を振り返る栗田さんは、「腹膜中皮腫 余命1年 もはやこれまで」と題して講演。

 これまでに4度の腫瘍摘出手術を受けたことや、2年前に肝臓や肺への転移が見つかり手術が不可能な状態になったこと、抗がん剤による治療はしないことに決めたことなどを、当時の心情も交えて語った。

 また、「医師は当初、『発症から亡くなるまで数カ月から1年ぐらいの人が多い』と言ったけれど、19年、生きることができた」と話した上で、「いくつかの要因があったと思う」と自らを分析。

 症状がない段階で、会社の健康診断時に腫瘍が見つかる「①早期発見.早期治療」だったこと、「②適切な医療」を受けたこと、「③前向きに生きる心」を持てたこと、「④覚悟を持って治療を選択」したこと、「⑤社会保障を利用し、経済的にも安定した状態」をつくったことを挙げ、正しい情報を集めることの重要性や、自身で主体的に治療を選んでいくことの大切さを説いた。

 今は、患者やその家族に情報を発信する「中皮腫キャラバン隊」として、各地で講演したり、患者同士の交流会を開いたりと、活動する。

 「中皮腫は患者の少なさからなかなか治療法が確立されず、情報も十分ではなかった。今後、患者はさらに増える。この活動が自分の役割だと考え、命ある限り続けたい」と話した。

 同フェスティバルは、闘病について、さまざまな角度から考えてほしい―と始まり、3回目。闘病に関する書籍約400冊の展示もあり、多くの人が訪れた。

■中皮腫とは

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会場には闘病記の展示も

 ほとんどの場合、アスベスト(石綿)を吸い込むことで発症。アスベストを吸ってから発症までは25年から50年程度だとされている。発症部位は胸膜が最も多く、患者全体のおよそ80%。腹膜、心膜にもみられる。

 全国がん(成人病)センター協議会の生存率共同調査(2016年2月集計)によると、中皮腫の病期別5年相対生存率はⅠ期で21.1%、Ⅱ期9.8%、Ⅲ期11.6%、Ⅳ期5.6%。人口動態統計では、中皮腫による死亡者は1997年が597人。20年たった2017年は1555人に増加した。


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