あいち小児保健医療総合センター 服部 義 センター長

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変わり続ける小児医療にどう寄り添っていくか?

【はっとり・ただし】 1980 信州大学医学部卒業 1981 名古屋大学整形外科教室入局 1990 オーストリアストルザルペ病院 1997 名古屋大学整形外科講師 1998 同助教授 愛知県心身障害者コロニー中央病院臨床第6部長 2003 あいち小児保健医療総合センター外科部副部長兼整形外科部長 2008 同外科部長 2015 同センター長

 愛知県随一の「子どものための医療施設」。小児救命救急センターとして県内はもとより、東海地方の小児救急患者を広く受け入れる。急性疾患に対する高度医療を提供するとともに、慢性期医療、在宅医療への対応、児童虐待防止ネットワークの拠点など、担う役割は多様。小児医療を取り巻く環境の変化に、センターはどのようにして寄り添ってきたのか。

―開院は2001年。

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 「保健と医療の2本柱」をコンセプトに、小児慢性期疾患に特化した病院として14診療科、42床で一部の運用が始まりました。

 国立療養所中部病院(現:国立長寿医療研究センター)に入院している腎疾患の小児の受け入れなど、県内のさまざまな機能を統合。児童精神科を含め主に「長期入院」を想定してつくられた病院です。

 例えばネフローゼ症候群は「運動を控えてなるべく安静に」とされてきましたが、まったく体を動かさないよりも「状態に適した運動が大切」という考え方に変わりました。

 そうした小児医療の転換期と開院の時期が重なったこともあり、ネフローゼ症候群や急性腎炎の子どもたちの多くが、入院から1年たたずして、退院していきました。そこで診療科の充実などを図り、当院は慢性期医療から急性期医療へと大きくかじを切ることになったのです。

 2016年、PICU(小児集中治療室) 16床や7室の手術室を備えた救急棟が完成しました。全国で11番目、東海3県で初めての小児救命救急センターに指定。小児3次救急に対応できる体制が整いました。

 日本は、乳幼児の死亡率が先進国に比して高いという課題を抱えていました。

 ドクターヘリやドクターカーを活用して重症患者を受け入れるほか、名古屋大学、名古屋市立大学、愛知医科大学、藤田医科大学と名古屋第二赤十字病院、当院によるネットワーク「小児重症患者搬送システム」を運用しています。

 重症患者が発生した場合はすべてのネットワーク参加機関が会議システムを通じてつながり、迅速に受け入れ先を決定します。

―幅広い小児疾患に対応しています。

 昨年度、循環器科、心臓血管外科では心臓カテーテル検査269件、心臓手術253件を行いました。全国でもトップクラスの症例数、実績を誇ります。

 小児に多い食物アレルギーに対して、アレルギー科では食物経口負荷試験を1426件実施。また、眼科の斜視手術は380件でした。愛知県だけでなく近隣各県から患者さんがいらっしゃいます。

 開院当初からの強みの一つが腎臓科です。慢性腎不全の症例数が年間200件超。腹膜透析の導入実績は全国でも上位です。

 泌尿器科の手術数は405件。特に「尿道下裂」は手術数、実績ともに全国でも有数の施設です。

 心身両面で対応が難しい性分化疾患(男性と女性の区別が困難な患者)に対しては、内分泌代謝科、泌尿器科だけでなく、児童精神科医、臨床心理士をメンバーとするリエゾンチームも治療に加わります。

 また、感染免疫科には若年性特発性関節炎やクローン病、全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患の患者さんが県内各地から集まります。

―どのような点を重視していきますか。

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 2016年の周産期部門の開設によって、「こども病院」としての形は出来上がりました。当院では重度の先天性心疾患や染色体異常による合併症などを対象にした集学的な治療を専門としています。

 希少な症例の受け入れにも力を注ぎつつ、今後はより在宅支援にも目を向けたいと思います。急性期医療から在宅支援まで、最善なケアをできるだけ広く提供していきたいと考えています。

あいち小児保健医療総合センター
愛知県大府市森岡町7-426
TEL:0562-43-0500(代表)
https://www.achmc.pref.aichi.jp/


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