今月の1冊 - 85.看護師のための明治文学 漱石の時代の介抱・看病・看護

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米沢 慧
日本医療企画140頁1500円+税

 平成最後の10月がもうすぐ終わる。平成最後の春が過ぎたら、新しい時代がやってくる。そしていつか、平成も「昔」と呼ばれるようになるのだろう。

 2018年は、実は「明治150年」。各地で先人たちの業績を伝える記念事業などが行われている。

 ポンぺが来日して本格的な西洋医学教育が始まり、1861年、初めての西洋式病院が長崎で開院。その後の明治維新で、日本の医学は漢方から西洋医学に明確な転換を決めた。

 それから150年ほどで、医療の世界にはロボットやAI、遺伝子といった言葉が当たり前に飛び交うようになった。寿命は延び続け、「人生100年」とも言われるまでになった。

 明治時代の平均寿命は男女とも50歳に満たなかった。医療技術は比ぶべくもない。が、今だからこそ振り返るべき「メッセージ」がたくさん残されている。本書「看護師のための明治文学」は、明治時代の文豪の作品に登場する「介抱・看病・看護」に関連する文章を厳選。未来の看護のあり方に生かそうと試みている。

 胃潰瘍で入院した夏目漱石は、医師や看護師の好意を「余はそのまま長く余の心臓の真ん中に保存したい」ほど尊いと感じたと記した。

 石川啄木は、看護師に抱いた淡い気持ちを「いつもいつも冷たき手よと脈をとる看護婦の手を今朝も見つめし」と歌にした。

 正岡子規は、よい看護には「病苦などは殆ど忘れてしまふ」力があると述べた。

 病人が何を感じ、何を欲しているか。100年前も100年後も、看護の本質は変わらないはずだ。(瀬川)


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