宮崎医療生活協同組合 宮崎生協病院 遠藤 豊 院長

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幅広い理解、総合的見地で医療に取り組む医師を育成

【えんどう・ゆたか】 1983 鹿児島大学医学部卒業 1991 神戸市立中央病院 1992 鹿児島生協病院 1997 国分生協病院 1999 宮崎生協病院 2013 同院長

 宮崎県内に7カ所ある基幹型臨床研修病院の一つ、宮崎生協病院。地域で求められる医師の育成に力を注ぐ遠藤豊院長に、その理念や特徴を聞いた。

―基幹型臨床研修病院としての現状は。

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 宮崎における深刻な医師不足解消に対して、何かできないか。自分たちの理念を次世代の医師に伝えていくには何をすべきか...。

 それらの思いから2005年に当時は管理型、今でいう基幹型臨床研修病院の指定を受けました。初期研修ではコモンディジーズから専門医療が必要な疾患まで、幅広く経験。専門研修として日本専門医機構認定の「総合診療プログラム」に則って学ぶこともできます。

 今年、新専門医制度が導入されました。県内の専攻医は、37人と全国最下位。宮崎での医師不足に対して行政、大学、医師会、各医療機関などが一体となって取り組んでいますが、その成果は、まだほとんど出ていない状況です。

 人口が減少し、地方の空洞化が進む日本において、一気に医師不足を解消する策は見つかっていません。ただ、地域として一体感を持った医師育成に取り組んでいる中で明るい兆しを感じることもあります。当院でも未来につながる医師育成に、励んでいきたいと考えています。

―医師を育てる上で大切にしていることは。

 病気だけでなく、人を診る医師を育てていきたいと考えています。患者さんの仕事、家庭、住まい、生育環境といったあらゆるものが病気に影響を与えている。患者さんの背景を十分理解することが真の医療につながると考えます。

 そのため、研修医は入院中の患者さんの自宅を訪問し、病態だけを診ていては分からないさまざまな要素を確認することもあります。患者さんとコミュニケーションを図りながら、その人その人に応じた根本的な治療を目指すには、患者さんへの幅広い理解が必須なのです。

―病院運営で大切にしていることは。

 いかに医療の質を保ちながら現場スタッフが働きやすい環境を構築していくか。これは、院長として重要な仕事です。

 地域医療において需要の高い分野を調査、分析し、必要な設備を確保していきたい。来年完成を目標に、病院の増築工事を進めているところです。

 現在4人の医師が在籍する小児科では、外来エリアの拡大を予定。診察と、健診や予防接種のエリアを分けます。

 また、ニーズが高いがんなどの検診や透析のフロアも増やす予定です。さらに、治療や検診の後、患者さんがゆっくり休めるスペースも備え、環境の充実を図ります。

 当院では、患者さんの病気だけではなく、患者さんの家庭環境や経済状況を考慮した患者本位の医療の提供を目指しています。そのために、経済的な理由で治療が中断しがちな患者さんに対して「無料・低額診療制度」の利用を推奨。適切な医療を提供し、必要に応じて生活保護などの公的サービスに結びつけます。

―地域の危機に備え、強化する災害対策について。

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 東日本大震災の翌年、院内に災害対策委員会を編成しました。いつ起こるか分からない災害に病院として備えると同時に、困った人がいれば助けに行くことができる体制を整える内部委員会です。

 「平成30年7月豪雨」によって被災した岡山県に医師を派遣。事務スタッフも病院勤務扱いで復旧ボランティアに参加しました。職員は2016年の熊本地震直後にも自主的な支援活動を実施。目前の被災地を支援するだけでなく、今後の訓練や対策に応用できる貴重な体験を多くのスタッフが積む、得難い機会にもなりました。この経験を、地域に還元していきます。

宮崎医療生活協同組合 宮崎生協病院
宮崎市大島町天神前1171
TEL:0985-24-6877(代表)
http://m-seikyouhp.com/


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