横須賀市立うわまち病院 沼田 裕一 管理者・院長

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シナジーパワーで地域医療のあるべき姿へ

【ぬまた・ゆういち】 1982 自治医科大学医学部卒業 熊本赤十字病院 1984 新和町立病院内科・小児科医長 1987 公立玉名中央病院循環器科 1988 公立多良木病院循環器科部長 1991 熊本赤十字病院循環器科 1995 同副部長 2002 横須賀市立うわまち病院管理者 2003 医学博士取得

 国立病院の機能を引き継ぎ、開設17年目を迎えた市立病院。率いるのは、指定管理者である地域医療振興協会の副理事長も務める沼田裕一管理者・院長。「病院らしい病院」を掲げ、運営に手腕を発揮してきた。

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―病院の経緯と現状を。

 経営難で廃止の決まった国立病院が、横須賀市に委譲されたのは2002年。すでに市民病院を運営していた横須賀市が二つの直営病院を持つのは困難なので、指定管理者制度を利用して地域医療振興協会に運営を依頼。国、県、市、協会が4者協定を結んで病院は誕生しました。

 病院機能を無事に引き継ぐため、最初の1カ月間は何も変えず、その後、病院システムのデジタル化に着手。電子カルテも導入しました。デジタル化には意外な成果もありました。職員同士で情報交換する機会が増えたことで横のつながりが強固になったのです。その様子を見たとき、急性期病院として生き残っていけるだろうと確信しました。

 目指したのは「病院らしい病院」。つまり診療所とは違う機能を発揮すること。病院は2次・3次の患者さんを診る、言い換えれば入院診療を中心に、侵襲的な治療検査を担うことに注力しました。救急も病院の役目です。たらい回しをやめるために救急体制を充実、ドクターカーを稼働させました。医師に直接電話がつながるホットラインも導入。間口を広くし、どんどん引き受けました。

 以前は「3時間待ちの3分間診療」が問題となっていましたが、診療が3分ですむ病気のために、患者さんと医療者双方が互いの時間を食い合っていたというのが実情。日本の医療文化の問題だったのです。機能分化が進んだことで、本来の姿に改善されてきたのではないでしょうか。

―地域完結型医療のため、できることは。

 横須賀市医師会は地域完結型医療に力を入れており、三浦半島をカバーする横須賀・三浦医療圏での救急完結率は97〜98%と非常に高い。

 当院が担う役割としては、まずは救急医療。就任3年目で搬送は年間6千件ほどに増加しました。

 次に、最新の機器をそろえて医療機能を補完すること。手術支援ロボット「ダビンチ」を取り入れ、高精度放射線治療装置なども導入しました。また市の意向で50床の回復期病床と50床の療養病床も備えており、病院内で完結する機能も持っています。

―病院の建て替えを予定されています。

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 2025年度開設予定で今春、市立病院運営委員会の答申が出ました。当院と横須賀市立市民病院との2病院体制は維持。候補地はほかの場所も検討します。

 市民病院は482床、当院は417床、計899床の許可病床があります。この病床を時代の流れに合った病床機能、数にして、地域で役立てていく必要があるでしょう。

 開設は団塊世代が75歳を迎える「2025年問題」の年に重なります。病床の機能分化・連携を進める地域医療構想の到達年でもある。そんな情勢も踏まえつつ、三浦半島の地域完結型医療をより充実させていければと思います。

 経営難からのスタートが、すぐに黒字転換し、現在も安定経営。3年前には、自治体立優良病院の総務大臣表彰も受けました。がんばりを評価する給与や人事システムに改正し、職員の意識も変わった。患者さんがどんどん紹介されてくることで仕事のレベルも上がる。各自が持てる能力に目覚めていったように感じました。うれしいことですね。

 私一人でも、職員だけでもなしえなかったことを、なすことができた。その理由は、ありきたりな表現になりますが、地域のみんなが仲良くやってきたことに尽きます。医師会や薬剤師会、診療所や関連団体のみなさんはお互いとても協力的ですし、それぞれが責任を果たしている。この環境に感謝したいですね。

横須賀市立うわまち病院
神奈川県横須賀市上町2-36
TEL:046-823-2630(代表)
https://www.jadecomhpuwamachi.jp/


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