福岡大学病院 血液浄化療法センター 升谷 耕介 センター長

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医学的、社会的ニーズに応じて多彩な腎代替療法を提供

【ますたに・こうすけ】 1994 九州大学医学部卒業 2005 同大学大学院医学研究院(病態機能内科学)修了 2010 米ピッツバーグ大学医療センター病理学研究員 2012 九州大学病院腎・高血圧・脳血管内科助教 2016 同腎疾患治療部講師 2017 福岡大学医学部腎臓・膠原病内科学准教授 福岡大学病院血液浄化療法センター長併任

 福岡大学病院血液浄化療法センターは、同院における各種の血液浄化療法を一手に引き受け、大学病院としては珍しい外来維持血液透析も行っている。腎臓・膠原病内科准教授でもある升谷耕介センター長が特徴と展望を語る。

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―センターの概要を。

 末期腎不全や重症の急性腎不全に対する血液透析療法を中心に診療を行っています。腎不全患者の病態によっては血液透析濾過療法(HDF)を行い、神経、眼科、消化器、循環器、皮膚などの疾患に対する二重濾過膜血漿交換、免疫吸着、LDL吸着、顆粒球除去も実施しています。高度がん性腹水に対する腹水濾過濃縮再静注法も担当しています。これら多彩な治療のためには、医師だけでなく専任の看護スタッフや臨床工学部門の充実が不可欠です。

 治療用ベッドは25床。うち10床ほどで外来維持血液透析を行っています。残る15床前後は入院患者のために使用します。外来維持血液透析を行う大学病院は多くありませんが、長期的視野に立った患者管理という、看護師、臨床工学技士、若手医師への教育的な側面が大きいと思います。

 7年前には腹膜透析プログラムを立ち上げました。患者さんの年齢や環境を考慮した上で治療法を提示し、選択していただいた結果、当院管理の腹膜透析患者は現在20人に上っています。

 「腎移植」は血液透析、腹膜透析を含む三つの腎代替療法の中で最も患者のQOLが高く、成績の良い治療法で、国内でも徐々にではありますが増加しています。

 当院では泌尿器科で腎移植を行っており、われわれは末期腎不全患者への腎移植に関する情報の提供、生体腎・献腎移植希望者の泌尿器科への紹介、周術期の透析療法、腎移植後管理への参画を進めています。

―貴院ならではの取り組みは。

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 大学病院は現代の最先端医療を患者に提供しますが、血液浄化療法部門が全科領域の最新情報に精通しているわけではありません。そこで必要になってくるのが各診療科との良好なコミュニケーションです。

 当院では毎週1回「透析カンファレンス」を開き、各診療科の担当医に個々の患者の病態、治療、予想される経過を提示いただいています。当方からは抗凝固薬の選択、目標体重の設定など、その時々に適した治療条件を提案します。透析条件に変更がある場合は医師がその場で電子カルテに入力するため伝達ミスによるインシデントも抑制できます。

 血液透析療法における新たな試みとして在宅透析療法の推進と研究を行う寄付講座「寄付研究連携腎不全総合医療学」が開講しました。在宅血液透析をする患者の選定やトレーニングを経て治療を始めます。

 自宅の改装や自己穿刺などクリアすべき課題も多く、わが国でこの治療を受けている患者は700人ほどしかいませんが、短時間頻回透析により、極めて高い効率で尿毒素除去が可能です。

 当院本館、および当センターがある西別館は新本館への建て替えが決定しました。当センターは救命救急センターやCCUと同じ建物に入ります。救急患者への急性血液浄化療法、心臓外科術後や心機能低下例の血液浄化療法をより円滑に施行するため、設計と体制づくりについて、関連する診療科・部門と話し合っているところです。

 また、オフラインで行ってきたHDFをオンラインに切り替える方針です。オンラインHDFは中分子毒素の除去効率に優れ、循環動態に優しいなどの利点が知られています。外来患者を中心に対象者を増やしていきます。

 当センターは、今後も各種病態に対する血液浄化療法を積極的に行い、末期腎不全に対する三つの腎代替療法を患者の医学的、社会的ニーズに応じて公平に提供します。また、大学病院としては極めてまれな在宅血液透析を推進し、患者のQOLと治療成績のさらなる向上を目指したいと思います。

福岡大学病院 血液浄化療法センター
福岡市城南区七隈7-45-1
TEL:092-801-1011(代表)
http://www.med.fukuoka-u.ac.jp/interna4/introduce/facility.html


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