鳥取赤十字病院 西土井 英昭 院長

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新本館完成 "皆が輝く"急性期病院へ

【にしどい・ひであき】 1976 鳥取大学医学部卒業 同附属病院 1978 済生会江津病院 1978 鳥取大学医学部附属病院 1982 国立米子病院 1983 鳥取大学医学部附属病院 1990 鳥取赤十字病院 2015 同院長

 鳥取赤十字病院の本館新築工事が終わった。2014年から2期に分けて行った大工事。構想段階から携わった西土井英昭院長に本館竣工のポイントとこれからについて聞いた。

―新本館の整備で大事にした点は。

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 まずは職員と患者さんの動線です。旧病棟は横に長い建物で、移動が非効率でした。また、視認性も悪く、患者さんの安全面でも少し不安がありました。

 新本館はスタッフステーションをフロアの中央に配置しました。患者さんへ目が届きやすく、相互応援も可能になりました。

 セキュリティーにも力を入れました。時間外には自動でドアロックがかかる仕組みにしたほか、手術室などへ移動する患者さんはスタッフ用エレベーターを使用するようにしたり、妊産婦や小児の病棟は、出入りにICカードを活用する方法で二重に保護したりと、随所で工夫を凝らしています。

 もう一つ、大きなポイントは災害に強い病院を目指したことです。地域災害拠点病院として大規模災害時にも医療を継続できるよう考えました。

 地震の被害を最小限に抑えるため、免震構造を採用。酸素提供のための医療ガスコンソールを院内のさまざまな場所に配置しました。

 期待されている救急医療の面でも充実を図りました。四つの救急診察室は、シャワー付きの除染室や感染性ウイルス対策としての陰圧室などを兼ねています。あらゆるシチュエーションを想定して、最新の設備にアップデートできたと思っています。

―5月末のグランドオープンから1カ月余り。感想は。

 患者さんに限らず、スタッフからも「明るくなった」という声をよく耳にします。特にレントゲン技師はこれまでずっと地下勤務だったのですが、水害時に機能停止に陥らないよう放射線部門を2階に集約したため、そう感じることが多いようです。

 看護師からは「動線が良くなって疲れにくくなった」という声もあり、職場環境の改善につながっているようで安心しました。

 私自身も今回の工事は、設計から、それこそカーテンの色一つに至るまで深く関わったので、グランドオープンのときには非常に感慨深いものがありました。

 現地建て替えで難しいところもあり、2期に分けて行ったためトータルで6年半かかりました。5月の中旬からは内覧会、竣工式、開院記念式典、引っ越し、グランドオープンセレモニーと目まぐるしい日々でしたが、ようやく落ち着いてきました。

―今後の展望を聞かせてください。

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 新しい病院ができて、「さあ、これから!」というときにスタッフの心を一つにする言葉が必要なのではないかと考え、2017年末に「地域に最も信頼され、皆が輝く急性期病院を目指す」というビジョンを策定しました。

 当院は鳥取市で唯一、中心部にある病院です。「困ったら日赤へ」と選んでいただくためには、信頼を得なければなりません。スタッフ一人ひとりが職業人として強いプロ意識を持ち、やりがいを感じて働ける職場をつくっていきたい。それによって、ビジョンが実現できればと思っています。

 今後の目標は、地域医療支援病院として開業医の先生方との連携をさらに強めることです。今は72〜75%の紹介率を80%まで持っていきたいですね。

 開業医の先生方と、紹介状のやりとりだけでなく、顔の見える関係を構築したいと考え、「地域連携の夕べ」という会を開いています。開業医の先生方と当院の医療職が集まり、意見を交換。まだ年に1回と頻度は低いですが、こうした場などを大事にして、地域医療を確固としたものにしていきたいと思っています。

鳥取赤十字病院
鳥取市尚徳町117
TEL:0857-24-8111(代表)
https://www.tottori-med.jrc.or.jp/


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