地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪急性期・総合医療センター

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「幸せなお産」を実感できるセンターに

 4月、大阪急性期・総合医療センターの南館として新築した「大阪府市共同 住吉母子医療センター」がオープンした。3月末で閉院した大阪市立住吉市民病院の小児・周産期医療を継承するとともに、さらなる機能の高度化が図られている。

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小児科のHCU

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産科のLDR

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右手前が住吉母子医療センター。内視鏡、手術、化学療法の各部門もセンター内に整備

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(左から)竹村昌彦産科・婦人科主任部長、後藤満一総長、小垣滋豊小児科・新生児科主任部長、髙野智子同部長

◎大阪市南部地域の小児・周産期医療を担う

 大阪府と大阪市の連携で開設が実現した母子医療センターは地上6階、125床。最新の機器をそろえМFICU(母体胎児集中治療管理室)、HCU(高度治療室)などを新設した。

 ユニットトイレ・シャワーを備えた個室をはじめアメニティーの充実、3室のLDR(陣痛分娩室)の整備、子どもの虐待への対応も含め、大阪市南部地域の小児・周産期医療、女性医療の中核施設を目指す。

 「センター開設に伴い小児循環器専門の小垣滋豊先生、新生児専門の白石淳先生、小児救急専門の中條悟先生ら新たな人材が加わったこともあり、医療の幅が広がりました。高度救命救急センター、35の診療科による総合力を生かして母体のあらゆる合併症に対応します」(後藤満一総長)

 小児部門を統括する小垣滋豊主任部長は「急性疾患から慢性疾患まで小児科、新生児科、産科など関連する診療科が一体となって幅広い症例を診療できる」と手ごたえを語る。

 「ハイリスク妊産婦はもとより、精神疾患や生活環境といった社会的リスクがある方もソーシャルワーカーの支援などで支えていきます。少子化で出生率も低下傾向にある中、子どもがすこやかに育ち社会に巣立つ。病気であっても地域でよりよく暮らしていける。その実現を願い体制を整えています」

 WHОとユニセフが認定する「赤ちゃんにやさしい病院」取得に向けて、母乳育児支援にも力を入れていくという。

◎24時間365日対応専門医療も推進

 大阪市の小児人口は約30万人。しかし、夜間の一次救急に対応できる診療所はわずか1カ所しかない。南部地域に住む小児およそ9万人について「すべての小児救急に責任をもつつもりでいる」と言うのは、小児科・新生児科の髙野智子部長だ。センター開設を機に小児科ホットラインによる「24時間365日」の受け入れを本格的に開始した。

 「循環器、消化器、神経、アレルギーなどの領域においては専門医療を提供していく。継続的にスキルアップを果たし、地域内で完結できる医療の質を上げていきたい。大阪母子医療センターなど専門機関とも連携し、症例に応じて患者さんをケアします」

 新たにレスパイト入院も開始。ニーズは高まっていくと見ている。

◎「一生」を見すえた女性中心の医療を

 産科・婦人科の竹村昌彦主任部長は「年齢や疾患ごとに切り取るのではなく女性の一生をトータルでとらえた医療を届けたい」と意欲的だ。

 例えば妊娠・出産を見すえた子宮内膜症やがんの治療はどうあるべきか。将来、子宮脱を起こさないために、今なにをしておくことが必要なのか―。

 「ライフサイクル全体を見通した女性中心の医療に取り組みます。さまざまな科の協力は欠かせませんし、広い視野をもつ人材の育成という意味でも、総合病院に併設したセンターであることの意味は大きいと思います」

 既存棟の再整備も進行中。10月には女性医療病棟の開設、公立病院としては珍しい生殖医療センターの稼働を予定している。

 後藤総長は「幸せなお産を実感できる場にしたい」と言葉に熱を込める。虐待は連鎖すると言われるが「幸せな分娩を介して自分が生きていること、子どもが生まれたことを心から肯定できるように変われるのではないか。地域も巻き込み医療的、社会的なサポートに努めたい」。

地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪急性期・総合医療センター
大阪市住吉区万代東3-1-56
TEL:06-6692-1201(代表)
http://www.gh.opho.jp/


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