東京大学医学部附属病院 齊藤 延人 病院長

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成長への思いを託した"入院棟B"オープン

【さいとう・のぶひと】 1987 東京大学医学部卒業 1989米国国立衛生研究所留学 1991 総合会津中央病院脳神経外科 1993 東京大学脳神経外科 2000 群馬大学脳神経外科講師 2002 同教授 2006 東京大学医学部脳神経外科教授 2015 東京大学医学部附属病院病院長

 東大病院の再開発計画が大詰めを迎えている。「東京大学メディカルタウン構想」として整備が進められてきた三つの医療拠点。クリニカルリサーチセンター(臨床研究棟A)、分子ライフイノベーション棟に続き、1月5日、「入院棟B」がオープンした。

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―入院棟Bの機能は。

 柱と位置付けているのが治験病床と予防医学センターです。12階の1フロアで展開するフェーズ1ユニットは従来の13床から30床へ増床。二つの試験を同時に進めることが可能で、臨床試験の機能を大幅に強化します。今夏の完成を予定しています。

 この4月に検診部を発展させて組織した予防医学センターは最上階の15階。消化器内科出身の准教授を専任のセンター長として高度な医療機器をそろえ、未病対策と先制医療に注力します。

 異なるフロアだった救命ICUと救急病棟を同一のスペースに移転し個室2床、オープンICU6床、救急病棟12床の計20床を配置しました。延べ床面積は旧入院棟Bと比較して約4倍の4万㎡。大規模災害時には、ICUを拡張して患者さんを受け入れます。

 東京北東部地域における小児医療センターの拠点施設として、2、3階は小児医療、周産期医療の機能を集中的に整備しました。外科系29床、内科系35床を備え、ご家族用の控室、患者学習室、プレイルームなども充実させています。

 併せて入院棟Aの一部改修も進め、2019年度の完成予定で、PICU、NICU、GCUの小児集中治療部門を現状の約2倍に拡大する計画です。

 すべての整備が完了するのは2019年の春ごろ。救急や移植医療、難病、小児・周産期医療│。入院棟Bには、高度急性期医療を担う当院がさらに大きく成長していくという決意を込めています。

―育成面ではどのような点に力を入れていますか。

 「手術がうまい」とは何を意味するか。脳神経外科の教授として言うならば、それはすなわち豊富な知識があり、判断が適切であるということだと思います。

 「何百回も縫ったから」といって、かならず上達するものではない。私自身、若いころは脳血管バイパス術で血管を1本つなぐのに1時間かかっていたが、今なら十数分。私の手先が飛躍的に器用になったわけではありません。「どうしたら早くつなぐことができるか」「トラブルをどう回避すればいいのか」を知っているからです。

 手術では、フィギュアスケートの4回転ジャンプは求められていません。いつ転倒するかもしれない技術よりも、着実にリンクを回りきるのが大切。私の中にある強い思いです。

 そこで、当科ではシミュレーションを重視しています。私たちが手術に臨む上で読み込むCTやMRIの画像は、手術によっては1000枚程度に上ることがあります。

 工学部との連携でそれらをCGで合成。「誰もが見て分かる」3次元画像の生成が可能になりました。何百例も経験して学習していた時代から、エキスパートも研修医も、さまざまなレベルの人が共通の理解をもって討論することができます。AIを用いて自動的に3次元画像に加工できる技術の研究も進めています。

―あらためて、東大病院の存在意義とは。

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 当院の道しるべは「本院は臨床医学の発展と医療人の育成に努め、個々の患者に最適な医療を提供する」という理念。その行間にはさまざまな意味が含まれています。

 日本の臨床医学の発展において、東大病院の各診療科は中核的な役割を果たしてきたと自負しています。1858年に当院の起源である「神田お玉が池種痘所」が設立されて以来、医師はもちろん、優秀な教育者の輩出という使命を帯びている。そのことは、ここに勤務している全員が胸に秘めていると信じています。

東京大学医学部附属病院
東京都文京区本郷7-3-1
TEL:03-3815-5411(代表)
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/


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