大分大学医学部 消化器内科学講座 村上 和成 教授

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国際貢献を通じて医師の力量も上がる

【むらかみ・かずなり】 大分県立別府鶴見丘高校卒業 1983 広島大学医学部卒業 大分医科大学(現:大分大学)第二内科入局 1996 米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)留学 2004 大分大学医学部附属病院総合診療部助教授 2013 同消化器内科学講座教授

 「消化器内科のゼネラリスト育成を目指す」という大分大学医学部消化器内科学講座の村上和成教授。ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)研究の第一人者として夏には学術集会の会長も務める。アジアを中心に内視鏡治療の技術指導に当たるなど国際貢献にも力を注ぐ。

臨床と研究の両方に力を

―講座の特徴など。

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 大分県唯一の医学教育施設として医師を育成し、県の消化器内科の充実のために力を入れなければなりません。

 消化器内科は、臨床で多岐にわたる臓器を扱うため、患者数が多い診療科です。また、地方大学ですから大都市と比較すると医師の数も少ないため、一人ひとりの守備範囲が広い「消化器内科のゼネラリスト」の育成を目指しています。

 消化器内科医の場合、腹痛、吐血、胆石など救急に対応することも多いため、消化器全般を診ることができて、かつ救急にも対応できるようなスキルを身に付けていってほしいと考えています。また、研究では国内留学の機会をできるだけ提供できる環境を整備しています。

内視鏡治療を世界に広める

―海外での医療指導に力を入れているそうですね。

 海外での内視鏡治療の普及などを目的に、当講座や消化器外科講座から医師を派遣したり、当院に各国の受講生を受け入れたりしています。

 経済産業省の支援を受けて3年ほど前、ベトナムを皮切りにスタート。これまでにインドネシアやタイなどにも行きました。

 ベトナムには年2回ほど訪れて現地で医師に内視鏡治療の手技などを指導します。ベトナムの消化器内視鏡学会所属の医師約500人のうち、これまでにおよそ3分の1がわれわれの指導を受けました。

 また、2016年の日露首脳会談を受けてロシアでの活動も昨年から始まり、私も今年2月にモスクワに行き内視鏡治療の手技を中心に指導にあたりました。

 当講座の医局員は、海外での指導に積極的です。指導には英語力も必要なので、アメリカ人の指導者を招いて毎週医学系の英会話を学んでいます。

 自分たちがこれまで学んできた知識や技術を教えることで感謝され、それによって大変やりがいを感じられるようです。また、英語を使って指導することも良い経験になっているようです。国際貢献を通じて、医師としての力量も上がっていると思います。

 日本は内視鏡治療の分野の技術が世界の中でもトップクラスにあります。

 また、医療機器の開発や製造にも力を入れており、内視鏡治療装置の9割以上が日本で開発・製造されたものです。

われわれの活動が結果的に内視鏡治療機器の輸出などに貢献できれば、それもうれしいことですね。

除菌治療をテーマに論議

―「第24回日本ヘリコバクター学会学術集会〜ヘリコバクター学の温故知新〜」の会長です。

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 6月29日(金)から大分市で開かれ、2000人程度の参加者を見込んでいます。

 今回は、トピックとして特に高齢者や若年層のピロリ菌の除菌がテーマに上がっています。

 まず、除菌に関して「除菌をすると胃がんにはならない」という誤解をしている人が少なくない。特に高齢者は除菌後も定期的な検査が必要です。除菌後の胃がんは、従来の胃がんの病変とは形態が違うため見つけにくいという報告もあります。

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 また、中高生へのピロリ菌のスクリーニング検査をする自治体も増え、本県では臼杵市・別府市などが取り組んでいます。しかし、スクリーニング後、陽性であった場合の対応の仕方が各自治体によって違うのが実情です。

 2013年に、ピロリ菌の除菌治療の保険適用が拡大され、国内では毎年150万人以上が除菌治療を受けています。世界的にみてもこのような国は他にはありません。除菌が広がることで見えてきた新たな課題について参加者の皆さんと考えていきます。

大分大学医学部消化器内科学講座
大分県由布市挟間町医大ケ丘1-1
TEL:097-549-4411(代表)
http://www.med.oita-u.ac.jp/shoukaki/


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