医療法人伯鳳会 大阪陽子線クリニック 山本 道法 院長

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陽子線治療の強みを最大限に引き出す

【やまもと・みちのり】 広島県立賀茂高校卒業 1987 岡山大学医学部卒業 1993 がん研究会有明病院 2012 米シティオブホープ総合がんセンター 2015 兵庫県立粒子線医療センター 2017 医療法人伯鳳会大阪陽子線クリニック院長

 大阪府内唯一のがん陽子線治療施設「大阪陽子線クリニック」が2017年9月、大阪市内に誕生した。これまで陽子線治療が保険適用されていたのは小児がんだけだったが、4月からは前立腺がんや頭頸部がんの一部で陽子線を含む粒子線治療が保険適用となった。専門クリニックならではの治療をどう打ち出すのだろうか。

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―クリニックの特徴は。

 専門施設として、レベルの高い診療を目指しています。最も重要なことは、放射線をがん病巣に的確に照射することですから、当院ではより精度の高い照射の位置決めをします。

 このため、CT画像とМRI画像をそれぞれ撮影しその画像を重ね合わせることで腫瘍の位置や範囲、あるいは照射すべきでない臓器の位置や範囲などを正確に判断します。

 CTはエックス線を使って二次元画像を撮影、水分の少ない部分の撮影に長けています。一方、МRIは磁気を使って体内の水素原子の量などを画像化、水分の多い部分の撮影が得意です。つまり、両者の長所を合わせることで正確な照射ができます。

 当院には治療計画を立てるための専用のМRIがあるため、このような万全の準備ができるのです。

 また、CT画像とМRI画像を重ね合わせるためには画像データを扱う特殊なコンピュータ技術も必要です。高度な技術を駆使する2人の医学物理士をはじめ、専門の技術者がいることも大きな特徴です。

 当院では治療計画を立てるまでに患者さんに5日間程度お越しいただきます。そのうち3日間はCT画像の撮影に充てています。体の状態は変化していますので、1回の撮影だけでは正確な画像は得られません。このため当院では別日にお越しいただいて、3回撮影することによって、より精度の高い画像を撮影します。これも当院ならではの方針です。

 現在、放射線治療専門医や医学物理士、放射線治療専門技師、放射線認定看護師など、放射線治療の専門家が総勢11人で治療に当たっています。

 また、NST(栄養サポートチーム)専門療法士の資格を持つ看護師もおり、がん患者さんの食に関する疑問や不安などのサポートに取り組んでいます。

―陽子線治療の特徴は。

 放射線治療にはエックス線やガンマ線を使った治療と「粒子線」と呼ばれる陽子線や重粒子線(炭素線)による治療があります。陽子線治療は「陽子線」という粒子のビームを使います。

 粒子線治療には体内のある一定の深さで線量が最大になるブラッグ・ピークと呼ばれる特徴があります。エックス線やガンマ線と比較すると、正常組織への線量は少なくし、がん病巣に集中的に照射することができる医学的に優れたものです。これによって体への負担を少なくし、より効果的で安全な治療が可能になると期待されています。

 粒子線治療施設は国内に20カ所ほどしかなく、従来は多くが街の中心部からは離れた場所にありました。しかし、近年の技術の進歩によって機器の小型化などが図られ、当院も大阪市内に開設できました。

―課題は。

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 当院の治療を受けるにはまずグループ病院の大阪暁明館病院での受診が必要です。そこで、放射線治療が単独で有効な疾患に対して治療を実施しています。

 しかし、がんの治療は放射線治療だけではありません。手術や化学療法も含めて集学的治療を実施するためにもグループ病院のみならず、それ以外の医療施設との連携も必要だと考えています。

 4月からは、前立腺がんなどに対する陽子線治療が保険診療になりました。適応となる患者さんも増加すると思います。今後も、われわれの持つ施設や技術を幅広く社会に還元していきたいと思います。

医療法人伯鳳会 大阪陽子線クリニック
大阪市此花区春日出中1-27-9
TEL:06-6462-1888
https://www.hakuho.or.jp/opc/


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