社会医療法人 北九州病院 北九州総合病院 永田 直幹 院長

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北九州の「顔」として時代に即した救急医療を

【ながた・なおき】 福岡県立小倉高校卒業 1983 獨協医科大学医学部卒業 産業医科大学第1外科教室入局 1987 同助手 1998 同助教授 2008 北九州総合病院副院長 2010 同院長 2017 学校法人創心会西日本看護専門学校理事長・学校長兼任

 北九州市で救命救急センターを持つ二つの病院のうちの一つであり、災害拠点病院としての役割も担う北九州総合病院。急性期医療に特化し、強みを生かした救急医療で地域貢献を目指す。

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―病院の特徴を。

 2016年5月の新築移転に伴い、ハード、ソフト両面を充実させました。「患者に優しい病院」をモットーに、全360床中、救命救急センターの32床を除くと全室個室です。

 当院1階の救命救急センターは、救急患者処置室5部屋、点滴室5部屋、レントゲン室、MRI、CTを備えています。処置後はセンターから直通のエレベーターで3階の手術室に搬送できます。

 移転と同時に、「重度四肢外傷センター」を開設。外傷を専門とする北九州初の病院となっています。一般的な単純骨折、専門的治療を必要とする関節内骨折や開放骨折などの重度四肢外傷の治療、手指外傷、切断指の再接着などの専門医による四肢機能再建治療にも対応します。

 救命救急センターを窓口に24時間365日の受け入れ体制を整えています。外傷専門の整形外科、形成外科と連携し、他院で治療された偽関節、変形治癒などの難治症例の治療にも取り組んでいます。

 外傷は治療技術の向上はもちろんですが、地域医療システムの構築も必要です。北九州市の理想的な外傷医療システムの構築を目指し、病診連携を軸に診療を行っています。

―強みを生かした救急医療を展開。

 昨今、救急医療のあり方が大きく変化してきています。交通事故による搬送者が減少。シートベルトの着用が徹底されてきたこと、自動運転システムの導入などが大きな理由です。

 また、工場での事故も減りました。オートメーション化、ロボット化が進んだことがその要因だと考えられます。

 外傷的な救急患者が少なくなった代わりに、超高齢社会を反映して、がん、脳疾患、心疾患、肺炎をはじめとする呼吸器疾患の患者が増加しました。2025年に向けてこのような患者はさらに増えるでしょう。

 救急医療には三つの医療体系があります。ER型、集中治療型、そして各科振り分け型です。当院は各科振り分け型を採用しています。この救急医療体制は、各科の救急担当医を集めて救急患者に対応するシステムです。北九州はそれぞれの病院で、ある程度の疾患に対して役割分担がされているので、ER型のようにすべての科における救急初期診療をする必要性がなくなり、各科振り分け型で各病院が特化している疾患を治療することができます。

 当院が特化している救急医療分野は、外傷、小児科、脳外科、また呼吸器・消化器疾患とがん救急です。時間を要する北九州東部方面からの救急搬送については、救急車とドクターカーのドッキング方式で対応しています。救急車とドッキングポイントで接続し、処置を開始する時間を早めます。

 また、脳外科にはSCU(脳卒中ケアユニット)があり、地域の病院や救急隊の要請に24時間対応できるホットラインがあります。月に12件前後がSCUに搬送されます。

 当院には、常駐型救急ワークステーションがあり、救急隊が病院内に常駐しています。ドクターの救急車への同乗出動が24時間可能となることで、救命率のさらなる向上を図っています。救急隊員の病院実習や研修を迅速かつ円滑に行うことも可能となっています。

―災害時に備えての取り組みは。

 建物は、免震構造を採用。ライフラインについても3日間医療機能が維持できる備蓄があります。また、電力、都市ガス、重油の3種類を組み合わせ、エネルギーの多重化を図っています。

 DMAT(災害派遣医療チーム)隊員は17人在籍。全国・九州ブロックの訓練や技能維持研修などにも参加しています。直近では、熊本地震の際にDMAT4隊、災害急性期医療を担当するDMATと入れ替わりに現地で活動するJMAT(日本医師会災害医療チーム)1隊を派遣しました。

 災害などの緊急事態が発生した時に、損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るBCP計画に基づいて訓練を実施しています。また、自衛隊とも、診療援助を通じ「顔の見える関係」を構築しています。

 また、DMAT隊員、訓練を受けた職員を中心に、当院全体で災害対策活動を推進していくために、救命救急センター長をリーダーとする災害医療委員会を設置。常に災害に対しての意識を高めています。

―今後の展望を。

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 救急搬送傷病者の救命率向上のためには、メディカルコントロール体制の充実と救急隊員の医療救護の質を高めることが必要不可欠だと考えています。

 そのために、救急隊員の病院実習をはじめ、救急救命士の救急車同乗実習を含めた教育・実習プログラムを充実させています。

 将来的にはスタッフをさらに充実させて、重症患者をこれまで以上に的確に診るために、救命救急センターを北米ER型にしたい。各科のドクターには最終的な段階でコンサルタント的な役割を果たしてもらう。それが私の理想です。

 今後、さらに各科がきちんとバックアップできる救急医療体制作りを進めていきたいと思います。また、将来のこの地域の救急体制を維持するために、次世代の医療を担う人材育成にも尽力したいと考えています。

 重症患者の救命医療・災害時医療救護活動・救急救命士研修を三つの柱に、地域の総合病院として高いレベルの医療を提供するために、機動性、柔軟性、透明性を高めていく。そして、患者さんの「もしも」の時に心強い病院作りを目指していきたいと思っています。

社会医療法人 北九州病院 北九州総合病院
福岡県北九州市小倉北区東城野町1-1
TEL:093-921-0560
http://www.kitakyu-hp.or.jp/contents/kitahos_sogo.htm


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