医療法人シーエムエス 杉循環器科内科病院 杉 健三 理事長・院長

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医療を基点に 夢は「まちづくり」

【すぎ・けんぞう】 福岡県立修猷館高校卒業 1973 久留米大学医学部卒業 同第三内科(現:心臓・血管内科)入局1986 久留米大学講師 1987 杉循環器科内科病院開設同院長 1998 医療法人シーエムエス設立 同理事長 2008社会福祉法人木犀会理事長

 「民間病院であっても『家業』でなく地域の『インフラ』であるべきだ」と医療法人シーエムエスの杉健三理事長は言う。杉循環器科内科病院の開院から30年。規模拡大を続けてきた理事長の視線の先にあるのは、「まちづくり」だ。

―2014年以降、傘下の病院が二つ増えました。

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 杉循環器科内科病院を開設した30年前と比べると、求められる医療機能や療養環境が大きく変わりました。そのような状況の中で、「今後も地域にとって有用な医療を提供していくためにどうしたらよいか」といろいろと思案してきました。

 2014年、柳川市にある医療法人から外科系病院の運営を引き受けてくれないかという打診がありました。柳川地区には循環器疾患の受け皿がほとんどないことから、その病院の機能を地域の循環器・呼吸器疾患診療と在宅医療に改めた上で「柳川すぎ病院」( 63床)を開設しました。

 さらに2年後には大牟田市内の医療法人からも内科系病院の運営を任せたい旨の申し出がありました。内科系病院を引き継ぎ、一般内科とリハビリテーション科を掲げる医療療養型「日の出町すぎ病院」( 58床)の運営を開始しました。

 法人内の病院は現在3カ所で、計202床。将来的に目指しているのは、これらの病院の統合移転による新病院開院です。

 新病院では、杉循環器科内科病院で担ってきた循環器の急性期医療を軸に、自宅に戻った後に病状が悪化した高齢者の一時預かりにも対応。超高齢社会を背景に、病気を治す「治療」から、病気と共存する「療養」へと視野を広げた時、必要になる「リハビリ」、特に循環器、心臓病に特化したリハビリに力を注ぎたいと思っています。

 杉循環器科内科病院を開院したころと比べると、急性期を担う当院では大型の医療機器が増加。必要とされる病床面積や廊下幅も広がりました。

 その分、職員の休憩室や食堂などが手狭になり、職員向けのスペースを「犠牲」にする状態が続いています。今はまだ、構想の段階ですが、新病院では、職員のための空間も十分な広さを確保し、働きやすさをハード面からも追求したいと考えています。

―職員の「働きやすさ」をソフト面から追究してきたと聞いています。

 子どもがいるスタッフ向けの「杉の子保育園」を2010年に開設。他の幼稚園に通園している子を幼稚園終了時間に園バスで迎えに行き、保護者の終業まで引き続き保育する「二重保育」も導入しています。

 保育園を始めたきっかけは、一緒に仕事をしている職員に気持ちよく働いてほしい、子どもの心配をせず思いっきり働いてほしいと思ったこと。職員確保の狙いもありました。

 幸い、うちはこれまで医師と看護師の確保には、基本的に苦労したことはありません。医師は久留米大学から循環器内科、腎臓内科の専門医を常勤で派遣していただき、ほかにパート医として各科から多くの医師の派遣を得ています。

 中でも、教授クラスの医師7〜8人が、長年にわたり当院で診療や指導をしてくれていることは自慢にしていいのかと思っています。

 患者さんは、仮に病態が悪化して大学病院での治療が必要になったとしても、「いつも診てくれている先生がいる」と安心して行くことができると思います。

 看護師については、多くの病院が7対1入院基本料を取り入れた時期に、「10対1」の維持が適していると判断したのが良かったのでしょう。

 ただ、最近は夜勤ができないという看護師が増えています。子育てや介護といった事情だけでなく、「夜勤をして高い収入を得ることが望みではない」といったような価値観の変化、多様化もあるように感じます。

 今、専門職以上に採用が難しいのは、資格を要しない看護助手や調理助手です。求人を出しても、なかなか集まらない。条件面が特に悪いというわけでもないのに、です。

 これは全国の民間中小病院でも似た状況だと聞いています。経済連携協定(EPA)による外国人看護師受け入れ制度などもありますが、種々の要因で活用は容易ではありません。今後は、新たな法整備なども必要になってくると思います。

 外国人、定年退職後の高齢者は、人口減社会で、地域のインフラを支える重要な役割を果たすようになるはずです。病院で短時間働いてもらうことなども検討していかなければ、地域社会を維持できない時代に入っていきます。経験がない人やブランクがある人向けにはトレーニングや再教育の場を設ける工夫も必要だと思います。

―医療だけでなく介護の分野にも展開しています。

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 医療と介護は、切り離せません。事実、地域包括ケアシステムは、「『医療』と『介護』の連携がうまくいく」という前提で考えられています。

 当グループの社会福祉法人木犀会は1992年設立。特別養護老人ホーム、小規模多機能ホーム、デイサービスセンターなどを運営しています。その経験を踏まえると、これからの医療・介護の連携で双方をつなぐ「ハブ」になるのは、訪問看護師だと考えています。

 訪問看護師は、医療と介護、双方の言葉や制度に精通しています。医療法人や社会福祉法人に所属している訪問看護師ではなく、第三者的な組織の訪問看護師が中心となって、地域包括ケアシステムを進めていくべきだと思います。

 大牟田市の高齢化率は2017年10月1日現在で35.3%。「高齢先進地」です。地域で医療・介護に関わる中で、毎日生き生きと、楽しく過ごすことの大切さを教わってきました。

 その中で抱くようになった夢は、高齢者が何かを学んだり、生きがいを見つけたり、楽しんだりする場を、ここ大牟田市内につくることです。私たちの法人だけでは難しいですが、さまざまな人と協力することで、「まちづくり」にも関わっていけたらと考えています。

医療法人シーエムエス杉循環器科内科病院
福岡県大牟田市田隈950-1
TEL:0944-56-1119
http://www.sugi-hosp.jp/


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