医療法人 正明会 諸岡整形外科病院 諸岡 孝明 副理事長

  • はてなブックマークに追加
  • Google Bookmarks に追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • del.icio.us に登録
  • ライブドアクリップに追加
  • RSS
  • この記事についてTwitterでつぶやく

真摯に誠実に

【もろおか・たかあき】 1995 九州大学医学部卒業 同整形外科入局 2004 米フロリダ大学 2008 九州大学整形外科特任助教 2009 諸岡整形外科病院副理事長

 諸岡整形外科病院では年間約800例の整形外科手術を実施している。ただ、諸岡孝明副理事長は「ことさら手術件数をアピールするようなことはしたくない」と言う。その言葉に込められた思いとは。

◎すべての治療手段を駆使

k-11-1.jpg

 2009年に父が理事長を務める当院に赴任しました。私の専門は膝の慢性疾患、木村岳弘医局長の専門は肩関節です。膝と肩に関しては、一通りの術式は網羅しているつもりで、それぞれの症例数は年々、増加しています。

 木村も私も九州大学整形外科の多くの関連病院で研修させてもらう機会に恵まれました。また、九州大学以外の全国の先生方の手術を見学させていただく機会も多々ありました。

 整形外科の術式、技術は、医師によって、病院によって、微妙に異なります。それぞれの病院、医師から学ばせていただいたおかげで幅広い疾患に対応できるようになりました。

 症例数が徐々に増加しているのは、いままで諸先生方に指導していただき身に着けてきた手技を発揮することにより、「当院が確実な医療を行える」ということが徐々に認知されてきたためだと考えています。

 特に人工膝関節置換術に関してはトップランナーの一人でありたいと思い、日々、知識の更新、手術手技の研さんに努めています。人工関節の基礎研究に従事してきましたので、多数ある人工関節の機種それぞれの特徴をおおむね把握しているつもりです。機種ごとに一長一短がありますので、患者さんの状態に合わせて、選択することも重要です。

 ただ、当院での整形外科全治療の中で手術が占める割合は1割に満たないと思います。基本的には投薬やリハビリなど手術以外の方法で治すことを優先するよう心がけています。それでも満足する治療結果を残せない場合には、もちろん手術治療も選択肢の一つとなります。

 手術数の増加は、単なる結果であって、積極的に手術をするようにしているからではありません。手術、保存治療を含め整形外科のすべての治療手段を駆使し、患者さんのADL(日常生活動作)を落とさないことを目標としています。

◎できれば病院に行かずに済むように

 介護保険制度を利用している人の約3分の1は整形外科疾患です。運動器疾患が原因で要介護にならないよう、治療を受けていただくほか、自主トレーニングを促して啓発することも大事だと思っています。

 運動器疾患は、筋肉を鍛えたり、関節の柔軟性を保ったり、食生活に気を付けたりといったことで、ある程度の症状軽減が可能です。もし、通院が必要になったとしても、なるべく負担の軽い治療で済むようにしてほしい。そういう意味で啓発活動は大事だと考えています。

 しかし、すべての疾患が患者さんご自身の努力で予防できるというわけではありません。整形外科的治療が必要な方も数多くいらっしゃいますので、その際は全力で治療します。

◎人を診るという気持ちを忘れずに

 私が診療上、最も大事にしているのは「人を診る」ということです。検査の前に、まずはしっかり患者さんの訴えに耳を傾けることが最も大切です。困ってもいないのに、貴重な時間をわざわざ割いて来院する患者さんはいないと思います。医師から見ると、重症であったり軽症であったりするかもしれませんが、患者さんたちは、みなさん困って来院なさっているわけです。

 手術を求めて来院する方もいらっしゃれば、大きな異常がないことを確認し、安心するためだという方もいらっしゃるでしょう。それぞれの方が何を求めて来院されているかをしっかり見極めることが大切です。

 病院勤務の整形外科医は手術に重点を置かざるを得ず、外来診療に十分時間を割けないことがあるかもしれません。病診連携が進み、開業の先生に手術症例を紹介していただき、手術が終わるとすぐに逆紹介することが一般的です。病院は外来を減らすように求められる時代ですので、ある程度は仕方ないのかもしれません。

 しかし、医師の仕事は手術をすることだけではなく、患者さんの求めに応じて手術を含めたあらゆる手段を尽くして治すことだと思います。治らない疾患、治す必要がない疾患であれば、それに応じた説明、対応をしなければなりません。忘れがちになってしまうのですが、「人を診る」ことを大切にしなければなりません。

 次に大切なのは、しっかりと身体所見をとることです。素晴らしい設備や最先端の医療機器があっても、それを使いこなすのは人間です。身体所見をとらないと、どのような検査に進んだらいいのか、進まなくていいのかを見誤ります。

 診断にMRIやCTなどがあれば確かに便利です。当院にも設置しています。しかし、しっかり見る知識、技量がないと、せっかくMRIで撮影しても見落としたり、診断を誤ったりします。

 逆にエックス線写真しか撮らなくても身体所見との整合性をもとに正確な診断、治療に近づけることもあります。

 特に経験が浅い若手医師の場合、異常に気づかないといったことが時にあります。長いキャリアがあっても油断すれば見落とし、見誤る可能性だってあり得ます。

 よって毎朝カンファレンスを実施し、診断治療の均質化を図っています。

◎那珂川町の医療展望 

k-11-2.jpg

 筑紫郡那珂川町は人口増加に伴い、来年の市政移行を目指しています。したがって今後も人口が増加すると予想されています。

 人口の増加に伴い、整形外科の病院やクリニックも増えていくことが十分予想できます。それらと競争するのではなく共存共栄していきたいと考えています。

 誠実な医療を提供し続け、自然に患者さんに選ばれる、地域の先生方にも信頼していただける病院でありたいと思っています。

医療法人 正明会諸岡整形外科病院
福岡県筑紫郡那珂川町片縄3-81
TEL:092-952-8888
http://www.morookahp.com/


九州医事新報社ではライター(編集職)を募集しています

博多水引×九州医事新報

バングラデシュに看護学校を建てるプロジェクト

人体にも環境にも優しい天然素材で作られた枕で快適な眠りを。100%天然素材のラテックス枕NEMCA

暮らし継がれる家|三井ホーム

一般社団法人メディワーククリエイト

日本赤十字社

全国骨髄バンク推進連絡協議会

今月の1冊

編集担当者が毎月オススメの書籍を紹介していくコーナーです。

【2018年7月の1冊】
イメージ:今月の1冊 - 82.さいごまで「自分らしく」あるためにホスピスの現場から
さいごまで「自分らしく」あるためにホスピスの現場から

Twitter


ページ上部へ戻る