医療法人啓信会 中之島いわき病院 岩城 啓好 理事長・院長

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地域や患者さんと密着スピーディーな診療

【いわき・ひろよし】 1991 大阪市立大学医学部卒業 同整形外科入局 1996 ロンドン大学勤務 2001 大阪労災病院整形外科医長 2004 大阪市立大学医学部整形外科講師 2011 同准教授 2013 中之島いわき病院理事長・院長

 2008年に開通した京阪中之島線。「中之島駅」周辺は、大阪府立国際会議場(グランキューブ大阪)などが立ち並ぶビジネス街だ。この中之島駅から北へ3分、堂島川を越えた福島区に位置する中之島いわき病院は、整形外科を中心とした専門性の高い医療で地域に貢献している。

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◎強みの一つは変形性関節症

 当院は整形外科、消化器外科、内科、麻酔科のほかリハビリテーション科、人工関節センターを有しています。一般病床66床、地域包括ケア病床32床の計98床。二次救急指定病院でもあります。

 特に、得意とするのは膝や股関節の変形性関節症の治療です。多いのが膝の症状を訴える患者さん。全国に800万人以上いると言われ、当院にもたくさんの方が訪れています。

 膝の場合は、クッションとなっている軟骨のすり減りが主な原因です。そこに至る要因はさまざまで老化や肥満なども一因と考えられます。

 一方、股関節は、もともとの関節の形成異常によるものが多く、先天性もしくは乳児期に発症するものがほとんどです。患者さんの約8割が女性だということも特徴と言えます。

 膝関節も股関節も症状として最初に現れるのは、動き出しの痛みです。長く座っていて立ち上がって歩き出すときに痛みがあったり、階段の昇降が大変だったりします。

◎患者の状態に合わせて選択肢を提示

 変形性関節症は、まずレントゲンで検査し、それでも分かりにくい場合は、MRIなどで調べます。

 治療に関しては、まずは手術をしない方向で検討。軽度の場合は、減量、運動、そして装具などのアドバイスをします。

 内服薬や湿布は、根本的に治すものではありません。症状を緩和する目的で処方し、痛みなどをコントロールしながら運動などによる改善を目指します。

◎「骨切り術」と「人工関節置換術」

 関節の疾病で歩行に不具合があったり、痛みがひどかったりする場合は手術となります。

 当院では、若くて活動性の高い方には、まず関節を温存する「骨切り術」を勧めます。高度な技術が必要とされ、術後しばらく痛みが続いたり、長期間のリハビリが必要になったりしますが、術前のようにスポーツなどができる確率が高いなどの利点があります。

 一方で、日常生活に支障をきたすほどの痛みを訴える方や早期の改善を求める方には、関節を金属や樹脂の人工物に入れ替える人工関節置換術を勧めます。

 当院には人工関節センターがあります。2016年度は人工股関節置換術を178例(再置換を含むと199例)、人工膝関節置換術は215例(人工膝単顆置換術を含むと300例超)実施。件数は開院以来、右肩上がりで増加しています。

 人工関節手術は手術翌日に立つことができ、入院期間が短いというメリットがある一方で、人工関節に耐用年数があり、長く使うと入れ替えの必要が生じるというデメリットもあります。

 ただ、今は人工関節の材質もよくなり、デザイン・形状もいろいろなものが出てきて、骨との固定性が年々向上。耐用年数も延びており、30年以上期待できます。

 骨切り術、人工関節置換術など、さまざまな施術方法を用意し、それらの情報を患者さんに提供して、理解を深めてもらいながら、患者さんにとって最善の治療ができるよう取り組んでいます。

◎最小侵襲の人工関節置換術

 当院は、低侵襲人工股関節手術(MIS=Minimally Invasive Surgery)を得意としています。今は、ほぼすべての人工関節置換術にMISを採用。この手術を学びたいと、当院の手術を見学に来る医師も数多くいます。

 私は大阪市立大学にいた2005年ごろからこの手術を始めました。傷口は、例えば股関節なら従来の15cm前後から8cmほどに小さくなり、平均手術時間は1時間以内。術中出血量は100ml前後です。

 患者さん自身の関節の袋や筋肉を温存し、コンポーネントの向きなども工夫していますので、術後に脱臼などの合併症もほとんど起こりません。1週間で杖を使って自立歩行ができるようになります。

◎リハビリの充実で早期の社会復帰を実現

 リハビリにも力を入れています。「リハビリテーション科」は、理学療法・作業療法・言語療法の3部門で構成されており、30人ほどのスタッフが在籍。「理学療法」は主に立ったり歩いたりといった基本動作に対して、「作業療法」は家事動作や趣味といった応用的な身体動作に対して、「言語療法」は発声、発音やのどまわりの動き、食事を食べる動作に対して、それぞれ訓練します。

 大きな特徴は、365日、土日やお正月も関係なく対応していることです。手術をした方はもちろん、手術をしない方も外来でリハビリテーションを受けることができます。

◎「すぐに治す病院」をコンセプトに

 患者さんは「痛みや不具合を早く取り除きたい」「すぐに治してほしい」と思っています。われわれは、どのような治療が考えられるか、どう対処すればいいのかといった方向性を初診や検査時に説明して不安を取り除くこと、スピーディーに良い医療を提供することを心がけています。

 手術をする場合も何カ月も待ってもらうのではなく、なるべく早く患者さんを痛みから解放したい。それが「すぐに治す病院」を掲げる理由です。

◎地域に密着し、高度な医療を提供

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 これからは、さらに高齢化が進み、関節に変調をきたす人は増えていくと予想されます。大阪市福島区は住みやすい街として人口増加率が高く、2010年から2015年の5年間で7%増。高齢化率は全国平均より低いとはいえ、それでも多くの高齢者が生活しています。

 現在、さまざまな要望に応えるため、区内での新築移転計画を進めています。強みである関節外科をさらに強化するとともに、高齢者医療に必要な診療科目を増やし、質の高い医療を提供できる病院を目指しています。

医療法人啓信会 中之島いわき病院
大阪市福島区福島3-2-9
TEL:06-6458-3151(代表)
http://nih.or.jp/


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