拡大する高齢者の貧困「下流化」はどう防ぐ|藤田孝典氏 講演

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福岡県歯科保険医協会 第40回定期総会市民公開講座

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藤田孝典氏

 「下流老人 一億総老後崩壊の衝撃」「ひとりも殺させない」「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」などの著書で知られる、NPO法人ほっとプラス代表理事、藤田孝典氏の講演会「下流老人問題のいま ―高齢者が元気に過ごすために― 」が5月27日、福岡市内で開かれた。

 福岡県歯科保険医協会定期総会の一環。藤田氏は、生活保護世帯が増え続ける現状を紹介し、「自分も将来貧困になるかもしれないという想像を働かせて、一人一人が行動を起こしてほしい」と訴えた。

 今年3月の厚生労働省の調査では、生活保護世帯が1950年の生活保護制度開始以来、過去最高の164万1532世帯。65歳以上の高齢者世帯が占める割合は初めて半数を超えた。

 藤田氏が定義する"下流老人"は、「生活保護基準相当で暮らす高齢者またはそのおそれがある高齢者」。

 収入が少"ない"、十分な貯蓄が"ない"、頼れる人がい"ない"の三つの「ない」が特徴で、子どものパラサイトによる共倒れ、熟年離婚、認知症などの病気、事故がきっかけになるケースも多いという。

 「高額療養費制度による負担軽減など、早めに相談していれば得られた支援を受けていない人も目立つ」と藤田氏。「(下流老人は)現在700万〜1100万人いると推計され、今後さらに増加。誰もがなる可能性がある」と指摘した。

 さらに、山積する課題の中で、頼れる人がいないことが特に大きな問題だとした藤田氏。「下流老人はあらゆるセーフティーネットを失っている状態。自助努力だけでは限界がある。国が政策的に取り組む必要がある」と述べ、増税と医療・介護・教育無料化を一体で進める、「共存型の再配分」への転換を主張した。

 OECDの相対的貧困率を見ると、日本は加盟34カ国中29位(2012年)。65歳以上の高齢者に限ると4番目に高い数値だ。内閣府「2010年版男女共同参画白書」によると、特に単身の場合は貧困に陥りやすい。日本の単身高齢男性の38.3%、単身高齢女性の52.3%が、年収125万円未満の貧困に該当する。

 子どもの「口腔崩壊」の背景に貧困があると言われるように、「下流」は高齢者だけの問題ではない。「いずれは誰もが高齢者になる。若い藤田氏に高齢者の貧困を語ってもらうことに意味がある」と、福岡県歯科保険医協会は今回の講演会の企画意図を話した。

[下流老人の特徴]

  1. 収入が少ない
  2. 十分な貯蓄がない
  3. 頼れる人がいない

下流老人は三つの「ない」が特徴。特に、頼れる人がいない「関係性の貧困」が深刻化に拍車をかけている


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