―実効性のある生産性向上とは―
如水社会保険労務士事務所 代表 早田 晋一
先日も書きましたが、「生産性」というキーワードが非常に重要となっており、「ワークライフバランス」や「働き方改革」と常にセットになって語られています。
今やどこでも、人口減少社会の中で働き方改革を実行するには「生産性」を上げることが急務と言われています。確かにその通りなのですが、その考え方はさまざまです。
一つは、一定の対価を得るために、提供するサービスレベルの質・量を変えて(下げて)いくという考え方です。こちらは、医療業界では、提供される医療サービスそのものの内容について国民的な議論やコンセンサスをとっていく必要があるため、個々の医療機関で進めるのはなかなか難しいのではないでしょうか。
もう一つは、サービスを提供するのに必要となる業務の効率化を図るという考え方です。こちらはさらに、そのためのアプローチとして、AI(人工知能)やIoT(さまざまなモノ・機械をインターネット通信でつなげること)、ロボットなどを導入するという手法、日常業務そのものを洗い出し分析して個々の作業の無駄を省いて効率化を図るという手法などが考えられます。
医療業界は、現場で患者さんと接することが不可欠ですから、すべてを前者のような技術化で賄うことはできないはずです(もちろん積極的な導入の検討をすべきですが)。むしろそれぞれの現場レベルで行えることは、後者のように日常業務の洗い出しや見直しを行って、省ける無駄な作業や置き換えられる作業を検討していくことではないかと思います。
こうした取り組みを各現場で実践できるようにすることこそが、実効性のある生産性の向上につながるはずですし、より強い組織づくりにつながるように感じます。
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