社会医療法人 美杉会 佐藤病院 河合 泰博 病院長

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「今すぐやる」を徹底

【かわい・やすひろ】 福井県立藤島高校卒業 1983 京都大学医学部卒業 同第二外科 1998 京都大学医学部大学院卒業 財団法人田附興風会北野病院外科副部長 2001 医療法人美杉会佐藤病院外科部長 2005 同外科 副院長 2009 同病院長

 社会医療法人美杉会は法人内に病院、クリニック、健診センター、介護老人保健施設など数多くの施設を備え、地域の医療ニーズに応えている。

 同法人の中核となる病院の一つ、佐藤病院は、地域のがん診療の中心を担う。河合泰博病院長に話を聞いた。

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◎要望に迅速に応える

 当院は1982年(昭和57)年に45床で開院しました。

 1987(同62)年に120床に増床し、透析医療を開始。介護保険法が施行される10年前の1990年には在宅医療・訪問看護も始めました。

 日本医療機能評価も1回目から受審しています。

 短期間で規模を拡大し、事業を充実させることができたのには理由があります。それは「患者さん中心に」「今すぐやる」を実践し続けてきたからです。患者さんの要望にスピーディーに応え続けてきた結果が、現在の佐藤病院の姿なのです。

◎大阪府がん診療連携拠点病院に

 放射線治療センターには、最先端の放射線治療装置「ノバリスTx」があります。120床の規模で同機を導入している病院は少ないのではないでしょうか。

 「ノバリスTx」は、がんの病巣にピンポイントで放射線を照射できます。効果が高い上に低侵襲な治療が可能な装置で、現在、年間約170の症例に使用しています。

 当院では必要な機器や人材への投資を惜しみません。だからこそ充実したがん医療が提供できるのです。その努力が報われ、2015年には大阪府がん診療連携拠点病院に指定されました。

◎充実の腹腔鏡手術

 当院の外科ではフルハイビジョン腹腔鏡手術システムを導入しています。このシステムの導入により、細かい血管やリンパ管、神経の1本1本が分かるほど非常に精細な画像が得られるようになりました。

 さらに視野角も広いので、手術の精度が上がり、より安全で確実な手術が可能です。

 当院では、最新の医療機器を用いた腹腔鏡手術を積極的に取り入れ、患者さんの負担や影響を少なくし、早期回復、早期退院を目指しています。

◎低侵襲手術が可能に

 当院の泌尿器科は、腹腔鏡を用いた前立腺がんの手術をしています。

 3D内視鏡によって尿道を精密に再建するので、術後の尿もれを訴える患者さんも少ないですね。手術時間は約2時間。開腹手術の3〜5時間、ロボット手術の2〜4時間と比べて患者さんの心身の負担を軽減できるのもメリットです。

 前立腺肥大症では最新のホルミウムレーザーによる切除術をしています。この装置を用いた前立腺腺腫核出術は、標準的な電気メスを使った経尿道的前立腺切除術と比較して、出血量がとても少ないことと、腺腫を無傷の状態で取り出せることが特長です。

 呼吸器外科では肺がんなどに対して胸腔鏡を使った低侵襲手術をしています。

 乳腺外科では乳がん手術にICG(インドシアニングリーン)蛍光法を導入しています。この方法では赤外観察カメラシステム (PDE)を用いて赤外光を照射、その蛍光をたどることで、皮下のリンパ管やセンチネルリンパ節を確認することができます。

◎2本立ての診療

 内科は総合内科と専門診療科の2本立て。双方の医師が密な連携をし、合併症がある患者さんなどに対応しています。また、専門診療科である循環器内科では最新の血管内治療をして、消化器内科ではハイビジョンの内視鏡を使ってERCP・ESDまでしています。

◎整形外科について

 外来としては、手の外科、脊椎外科、リウマチ外来があるのが当院の特色です。

 手術においては、小切開脊椎前方固定術など、できる限り低侵襲手術を奨励し、早期の退院と社会復帰を目指しています。

 当院には多くの理学療法士と作業療法士が在籍しており、入院患者には手術翌日からリハビリを始めて入院期間が長引かないよう取り組んでいます。

◎男山病院との連携

 法人内の男山病院(京都府八幡市)は、かつて関西医科大学の附属病院でした。しかし、同大学の組織再編により、2009年に当法人へと継承されました。

 譲渡当時、病院建物は老朽化。耐震性にも問題がありました。そこで病院を新築。職員も患者さんも増え、収益が増加した結果、病院機能の向上につながっています。

 今後も男山病院や法人内のさまざまな施設との連携を密にし、急性期から在宅まで、地域完結型のサービスを提供していくつもりです。

◎医療クラークを導入

 職員、部署、法人内の施設との間の垣根をなくすことを心がけています。

 垣根があると、どうしても意思決定や行動が遅くなってしまいがちです。垣根がないことで「いま、すぐにやる」ことが可能になるのです。

 医師を事務作業から解放し、医療だけに集中してもらうために医療クラークを導入しています。

 働きやすい環境なのか、医師の定着率が高いのも当院の特徴ですね。

◎現場主義を徹底

 私の専門は外科で、今でも手術をしています。院長が自ら現場に立つことで、何か問題が起きたときもスムーズな対応が可能です。

 職員から機器導入の希望があった場合にも、私自身が現場に立っていて、その必要性の有無を肌で感じていれば、迅速に決めることができます。

 当法人の佐藤眞杉理事長も「現場主義」を徹底しています。

◎働きやすい職場環境

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 当院は大阪と京都という大都市のほぼ中間地点にあります。もし京都や大阪で学会などがあっても簡単に行くことができます。それでいて大都会のような騒がしさがなく、落ち着いた環境なので、生活するのにとても良い場所だと思います。

 また職員間の人間関係が良く、風通しが良いので、自分の力を発揮したい人、学びたい人におすすめの病院です。

 待遇面では、成果や実績に応じて賞与などが変わる「インセンティブ制度」を設けています。努力した人が報われる体制が整っています。

 理事長と私は京都大学卒業です。しかし整形外科は大阪医科大学の出身者が多いですし、眼科には関西医科大学出身者が多いなど、学閥のようなものは一切存在しません。全国どこの大学の出身者でも大歓迎です。

 女性医師への対応としては院内に保育所があるので、お子さんを預けての勤務も可能です。当直をしなくて済むように配慮をしているほか、時短勤務の制度も設けています。

 全国的に医学部の女性の割合が増えています。当院は常勤医師24人中3人が女性と、まだまだ少ないと言わざるを得ませんが、女性医師が働きやすい環境は整えているつもりです。

 男女問わず、これからの佐藤病院を担ってくれる若い人材が、たくさん来てくれることを期待しています。

社会医療法人 美杉会 佐藤病院
大阪府枚方市養父東町65-1
TEL:072-850-8711(代表)
http://www.misugikai.jp/satou_h/index.html


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