低分子化フコイダン|LMF研究会

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Vol.1 アポトーシス編

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LMF研究会代表世話人 川口 光彦 川口メディカルクリニック院長

 九州大学名誉教授(元九州大学大学院教授)白畑實隆先生は2002年に低分子化フコイダンの基礎研究を開始され、その後、臨床例を集めるためにNPO法人統合医療と健康を考える会を創り、医師たちとの連携をすすめて来られました。この症例収集で連携を深めた医師たちが、臨床による研究をさらに進める必要性を感じ2011年に設立した研究会が、LMF研究会です。

 LMF研究会では多施設共同研究を実施しており、その成果は、国内・海外での学会・論文誌に発表してまいりました。(別表)

 白畑名誉教授が研究を始められた契機は福岡の医師から聞いた「ある奇跡」でした。

 その患者さんは70代後半の高齢者であり、肺がんが転移して再発したのだそうです。

 しかも、見つかった腫瘍は4cmに達し、病院から「年齢や体力を考えると、手術、抗がん剤、放射線治療、どれも難しい。西洋医学の力では治療の手立てがありません。余命3カ月です」と宣告を受けていたそうです。

 その患者は、セカンドオピニオンの薦めもあって、食事療法や東洋医学と併せて低分子化フコイダンを飲用したそうです。

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九州大学白畑實隆名誉教授

 激しい咳(せき)を伴い、寝たきりだったその患者さんは、飲用開始3日目で咳がおさまり、半月後には散歩できるほどの回復をみせました。3カ月後の検査では、腫瘍マーカーはなんと正常値に戻っていました。4cmもの大きさになっていた腫瘍は、きれいに消えていたのです。この結果には、余命宣告をした医師たちも「信じられない!」と驚きを隠せなかったそうです。

 「これは、研究してみる価値があるのではないか」。白畑先生はそう直感され、研究を開始されたそうです。

 2002年から現在までの15年の基礎研究で①アポトーシス誘導作用 ②血管新生抑制作用 ③腫瘍に対する免疫活性 ④がん細胞の転移・浸潤を抑制 ⑤抗がん剤との相乗作用という効果があることがわかってきました。こうした研究成果は日本癌学会学術総会をはじめPLos One、サイトテクノロジーなどに発表されています。

2015年10月 第74回日本癌学会学術総会

演題
An exploratory investigation for anti-inflammatoryeffect of low molecular fucoidan (LMF) onadvanced cancer patients.

2015年10月 第53回日本癌治療学会学術集会

演題
進行癌患者に対する、低分子フコイダンによる抗炎症作用とQOLに関する探索的検討

2015年11月 アメリカ合衆国 ボストン第12回国際SIO会議(国際統合腫瘍学会)

演題
Exploratory study on Anti-inflammatory effectand QOL by low molecular fucoida(n LMF)foradvanced cancer patients in Japan

2017年2月 Integrative Cancer Therapies

論文タイトル
An Exploratory Study on theAnti-inflammatory Effects of Fucoidanin Relation to Quality of Life inAdvanced Cancer Patients

アポトーシス誘導作用の基礎研究と症例

■基礎研究

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九州大学大学院照屋輝一郎助教

 細胞がアポトーシスを起こすとDNAの量が減少することから、正常細胞とがん細胞に低分子化フコイダンを与え、フローサイトメトリーでレーザー光線を細胞に当ててDNAの量を測定し、アポトーシスの発生の有無を調べました。そうすると、DNAの量が減っていたのはがん細胞だけ。正常細胞はまったくアポトーシスを起こさず、がん細胞だけに低分子化フコイダンが作用しているという、極めて画期的な結果を得ています。

 また、ヒト線維肉腫HT1080細胞に、低分子化フコイダンを加えたものと、細胞のみのものを、48時間観察し続けました。すると、低分子化フコイダンを加えたがん細胞は次第に丸くなって動きが止まり、さらに、細胞の内容物があふれ出し、アポトーシスを起こしている様子が観察できました。

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■症例報告( 80代 女性)

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喜多村クリニック喜多村邦弘院長

 2010年8月ごろより、下腹部の違和感、体調不良を感じて婦人科で子宮筋腫の治療をうけておられました。

 12月中旬には持続的な腹痛や咳(せき)がみられ、2011年1月に強い腹痛があり精密検査をうけたところ、虫垂がんと診断されています。

 その後、子宮体がんも判明、3月に手術をうけられました。人工肛門を閉じる手術の術後縫合不全併発がありましたが順調に回復され6月に退院されています。

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多発性肺転移の変化(胸部CT画像)

 しかし9月7日のCT検査で多発性の肺転移と診断され、主治医からは治療しなければ余命半年と告げられたそうです。

 9月12日に当院へご家族(ご長女さま)が相談に来院され、がんの統合医療について説明をし、低分子化フコイダンの飲用を開始されました。

 低分子化フコイダン開始からわずか2カ月で多発性肺転移が消えた例です。この例は、同じような治癒が難しい進行がん患者にとってとても大きな希望をもたらすことでしょう。また、背景にあるご家族が行っていた食事療法にも注目したいと思います。

第11回LMF研究会のご案内

■研究会

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日時:2017年9月3日(日)10:00
会場:アクロス福岡 〒810-0001 福岡市中央区天神1-1-1
http://www.acros.or.jp/

●福岡空港から天神まで地下鉄空港線で約11分
●JR博多駅から天神まで地下鉄空港線で約5分
●地下鉄空港線天神駅から徒歩5分(16番出口)
※地下鉄空港線天神駅16番出口から、アクロス福岡地下2階へ直接入館できます。

■参加申込先

URL:http://lmf-assoc.jp/schedule/

LMF研究会世話人のご紹介

【特別顧問】

白畑 實隆 九州大学名誉教授

堂福 隆一 元財団法人癌研究会癌研究所/医学博士

【顧問】

照屋輝一郎 九州大学大学院助教

河村 宗典 特定医療法人誠仁会協和病院名誉院長

【代表世話人】

川口 光彦 医療法人川口内科/川口メディカルクリニック院長

【世話人】

喜多村邦弘 医療法人喜和会/喜多村クリニック院長

天願  勇 統合医療センタークリニック/ぎのわん院長

真島 康雄 真島消化器クリニック院長

花牟禮康生 医療法人康陽会花牟禮病院院長

西本 真司 西本クリニック院長

高橋 秀徳 琉球大学医学部附属病院地域医療部

螺良 修一 螺良歯科医院副院長


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