熊本大学大学院 生命科学研究部 産科婦人科学分野 片渕 秀隆 教授

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第59回日本婦人科腫瘍学会学術講演会7月27日(木)~29日(土) 熊本市で開催

【かたぶち・ひでたか】 1982 熊本大学医学部卒業 同附属病院産科婦人科研修医 1983 九州厚生年金病院産科婦人科新生児科研修医 1988 熊本大学大学院医学研究科博士課程(第2病理学教室)  熊本大学医学部附属病院産科婦人科医員 1989 同助手 1993 米国Johns Hopkins大学医学部病理学(R.J. Kurman教授)研究員 1995 熊本大学医学部産科婦人科学講座助手 1997 同講師 2003 同助教授 2004 熊本大学大学院医学薬学研究部婦人科学分野教授 2006 熊本大学医学部附属病院地域医療連携センター長(継続)2009 同副病院長(教育・研修),同総合臨床研修センター長,同域医療支援センター長(至平成23年3月) 2010( 改組)熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学分野,教授熊本県「私のカルテ」がん連携センター長(継続) 2012 熊本大学医学部附属病院成育医療部門長(継続) 2015 同副病院長(地域連携)(継続) 日本学術振興会学術システムセンター専門研究員(継続) 2016 同総合周産期母子医療センターセンター長(継続)

 7月27日(木)〜29日(土)、熊本市のホテル日航熊本、くまもと県民交流館パレアで「第59回日本婦人科腫瘍学会学術講演会」が開催される。

 学会長を務める片渕秀隆教授に、学会にかける思いや熊本地震後の活動などについて聞いた。

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―第59回日本婦人科腫瘍学会学術講演会の会長を務めます。

 今回の学術講演会のテーマは「婦人科腫瘍学のアカデミアへの回帰:臨床と病理」。サブタイトルは「婦人科病理学に支えられる婦人科がんの臨床と研究」としました。

 がん全般に言えることですが、臨床と病理診断は切っても切り離せない関係です。がん治療の根幹を成す、外科的手術、化学療法、放射線療法、免疫療法などから、どの治療法を選択するか決定づけるのが病理診断なのです。病理診断を見誤ってしまうと、間違った治療方針を選択することにつながりかねません。

 一昔前、婦人科がんに携わる医師は必ずと言っていいほど病理診断にも関わっていました。しかし、近年は専門性が高くなり、病理診断を学ぶ余裕がない人が増えています。しかし、それでは病理医からのレポートをうのみにせざるを得ず、自身で病変についての類推ができません。

 医師には病理について、ある程度の素養を持ってほしいとの願いを込めて今回のテーマを設定したのです。

―プログラムの紹介をお願いします。

 規模も参加人数も婦人科がん領域の学会としては九州で過去最大です。みなさんに来てよかったと言ってもらえるような学会にしなければならないと思っています。

 初日のオープニングレクチャーには京都大学の藤井信吾名誉教授をお招きしています。藤井先生には、医師として婦人科腫瘍医とは、どうあるべきかについての講演をしてもらう予定です。

 特別講演は大阪大学免疫学フロンティア研究センターの坂口志文教授と米国コーネル大学病理学教授のローラ・ヘドリク・エレンソン先生にお願いしました。

 坂口先生は毎年、ノーベル賞候補に挙がっている方です。またエレンソン先生は私がアメリカに留学していた時の指導医で、婦人科がんの分子生物学の世界的権威です。

 当学術講演会の目玉の一つとして「ロバート・スカリーズメモリアルレクチャー」を開きます。ロバート・スカリー博士は、5年前にお亡くなりになった婦人科病理診断の世界的権威で、「婦人科病理学の巨人」とも呼ばれていました。

 スカリー博士とは、何度もお会いしましたし、手紙のやり取りもしていて、とても尊敬していました。そこで今回は先生に師事していた国内外の著名な病理学者をお招きしたのです。

 このほかにも多彩でバラエティーに富んだプログラムを組んでいます。

 最終日には公開講座「学生による子宮頸癌(がん)予防啓発活動」を開催します。

 私は2008年から高校に出向いて10代のうちからの「がん教育」をしています。3年前から、「K発プロジェクト」という、これまで、がん教育を受けたことのある大学生自身による市民向けの啓発活動が始まりました。K発のKには「啓発」「子宮頸がん」「検診」「熊本」のKをかけています。

 医学部、薬学部、政策創造研究教育センター、HIGOプログラム(熊本大学博士課程教育リーディングプログラム)、熊本県、熊本市、熊本県民テレビがタッグを組み、子宮頸がんの啓発活動をするプロジェクトです。この取り組みについて公開講座で紹介させてもらう予定にしています。

―熊本地震から1年が経ちました。

 この1年は熊本地震の対応に追われていました。

 被害が大きかった熊本市とその近郊には県内の約半数の分娩施設が集中しています。熊本地震によって県下の周産期医療提供体制が大きく揺らぐ結果となってしまいました。

 私たちは本震直後の4月16日夕刻に、熊本県産科婦人科学会と熊本県産婦人科医会の協力のもと、「熊本地震緊急周産期医療対策プロジェクト」を立ち上げました。

 本プロジェクトでまず着手したのが、被災した各産科婦人科施設に電話連絡をすることでした。地震直後は回線が混乱し、連絡が取りづらい施設もありましたが、直接お話しをすることにより、現場の被害状況と分娩受け入れの可否を把握することができました。

 その結果、熊本市、益城町、阿蘇市にあるほとんどの施設で分娩受け入れが困難な状況だということが分かったのです。

 そこで、病院機能が保たれていた当院を含めた数施設と非被災地域の施設で県下全域をカバーする、緊急分娩受け入れ態勢を構築。「妊婦トリアージ」を開始したのです。

 分娩予定だった施設が、被災した妊婦をローリスク妊婦とハイリスク妊婦に区分。ローリスク妊婦については受け入れ可能なクリニックへ、ハイリスク妊婦に関しては当院、福田病院(熊本市)、熊本赤十字病院(熊本市)が受け入れました。

 プロジェクトでは避難所での妊婦褥婦対応、周産期医療に関わる医療従事者の健康管理、褥婦・新生児対策なども実施しました。その結果、重篤な状態に陥った妊婦・褥婦は幸いなことに確認されていません。

第59回日本婦人科腫瘍学会 学術講演会

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  • 招請講演:北川雄光教授(慶應義塾大学外科学、日本癌治療学会理事長)、宇田川康博教授(藤田保健衛生大学名誉教授)
  • 教育講演:David G.Huntsman教授(Department of Pathlogy andLaboratory Medicine,University ofBritish Columbia)、Young-Tak kim教授(Department of Obstetrics andGynecology,Asan Medical Center)、相羽惠介教授(東京慈恵会医科大学腫瘍
  • 血液内科学)、中潟直己教授(熊本大学生命資源研究・支援センター)
  • 特別企画:「病理医と臨床医で解説する婦人科腫瘍」「日本産婦人科学会婦人科腫瘍委員会プロジェクト」ほか
  • シンポジウム:「最新の分子標的薬・免疫療法と臨床試験」「Precanserous lesions of gynecologic cancers」「話題の臨床試験(JGOG/JCOG)と展望」
  • ワークショップ:「婦人科がんにおける妊孕能温存治療」「妊娠合併婦人科がんの治療」「婦人科領域における希少がん」「遺伝性婦人科がんにおける遺伝学的検査・リスク低減手術の選択」
  • 合同企画:「日本癌治療学会がん診療連携・認定ネットワークナビゲーター委員会」「日本生殖医学会」「日本放射線腫瘍学会」「日本婦人科がん検診学会」「婦人科腫瘍の緩和医療を考える会」

日 時:7月27日(木)~29日(土)
会 場:ホテル日航熊本、くまもと県民交流館パレア 

学会HP:https://jsgo.or.jp/59/
学会事務局:熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学分野内


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