医療法人 七徳会 大井病院 中薗 紀幸 院長

  • はてなブックマークに追加
  • Google Bookmarks に追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • del.icio.us に登録
  • ライブドアクリップに追加
  • RSS
  • この記事についてTwitterでつぶやく

信頼され続ける病院であるために

【なかぞの・としゆき】 宮崎県立宮崎大宮高校卒業 1989 宮崎医科大学医学部卒業 同医学部附属病院脳神経外科研修医 1990 医療法人誠和会和田病院脳神経外科勤務医 1992 宮崎大学医学部附属病院脳神経外科医員 1993 同助手 社会医療法人青雲会青雲会病院脳神経外科勤務医 1996 宮崎大学医学部附属病院脳神経外科助手 1997 米田脳神経外科勤務医 宮崎県立日南病院脳神経外科副医長 1999 同医長 2000 社会医療法人青雲会青雲会病院脳神経外科勤務医 2006 医療法人社団さつき会京町温泉病院脳神経外科勤務医 医療法人三和会池田病院脳神経外科勤務医 2013 医療法人七徳会大井病院勤務医 2016 同院長

 大井病院は1926(大正15)年開院。加治木町の中核病院として地域医療を支えてきた。

 昨年、院長に就任した中薗紀幸院長に病院の取り組みについて聞いた。

k17-1-1.jpg

◎大井どん

 昨年、開院90周年を迎えました。その記念祝賀会を鹿児島空港ホテルで開催。式典には地元の開業医の先生方など多くの方にご参列いただきました。また地元ホール専属オーケストラの演奏などもあり、式典は大いに盛り上がりました。

 当院を周辺住民は「大井病院」とは呼びません。西郷隆盛が「西郷どん」と言われるのと同様に当院を「大井どん」と呼ぶのです。地域住民からの信頼を感じますね。

 地域に信頼され、愛されている病院だと実感します。それを今後も継続していかなければならず、その責任の重さを感じています。

◎救急医療

 病院理念は「医療の原点は救急にあり」です。しかし、私が当院で働き始めた2013年当時の救急体制は惨たんたる状況でした。理念に救急をうたっているにも関わらず救急車をほとんど断っており、医師会の救急医療部会では、やり玉に挙げられていました。

 その状況を改善するため救急車の受け入れ台数を増やすことを目標に掲げました。その結果、昨年は救急車を年間1000台以上受け入れました。しかし、地域に根差した救急医療の提供という目標を達成するには、もっと救急車を受け入れなければなりません。現在の救急応需率は85%。これを90%、100%へと上げていくために今後も努力していくつもりです。

◎医療ニーズに応える

 生活習慣病は予防が重要です。当院では地域のお祭りの時に健康相談、血圧測定、骨密度測定などを実施しています。加治木町は高齢者が多い地区なので生活習慣病への対応が必須なのです。

 外来で特に力を入れているのが禁煙外来や睡眠時無呼吸症候群のスクリーニング、認知症外来などです。

 急性期病院とはいえ、この地域は高齢者が多く、地域の医療ニーズに応えた診療をしていく必要があります。地域の方々が何を望んでいるか、絶えずアンテナを張っておく必要があるのです。

◎1人2役

 当院は人件費が占める割合が高く、経営を圧迫しています。だからと言ってリストラなどはしたくありません。

 そこで昨年からは職員に「1人2役」をこなしてもらうことにしました。例えばリハビリスタッフには院内の補修、修理などをお願いしています。また放射線技師には広報係として地域のクリニックを訪問してもらいニーズの掘り起こしをお願いしています。

◎院長ご意見箱

 昨年末から電子カルテのトップページに「院長ご意見箱」のリンクを設置しました。何か意見があれば、書き込んでもらっています。すでに施設に関する要望や、人の動きに関することなど、さまざまな意見が届いています。ご意見箱の意見を参考にして職員が働きやすい環境にしたいですね。

◎医師の高齢化

 医師の平均年齢は高く、53歳の私が最年少と世代交代が進んでいないのが現状です。幸い今年の春からは整形外科に40代の医師が来る予定です。

 外科は60代の医師が、がんばってくれている状況です。しかし、外科は救急のメインです。若手医師の確保が最重点課題ですね。

◎新病院

 2019年4月のオープンを目標に新病院建設を計画しています。今の病院は増改築を繰り返してきて、動線が悪く、残念ながら患者さんにとってホスピタリティーが高い病院とは言えません。

 新病院は災害に強い病院にしなければなりません。当院は、指定は受けていませんが地域の災害拠点病院としての役割を担う病院作りを目指しています。しかし今、震度6以上の大地震が起これば拠点になるどころか、病院機能を失ってしまうでしょう。

 万が一、桜島が大噴火して錦江湾のマグマだまりが爆発した場合、津波の襲来が予想されます。そうなると地上ではなく、高層にアクセスポイントをつくることが必要です。そのためにヘリポートの設置を検討しています。

 災害に対する取り組みの一環で当院独自の「OMAT(オーマット)」隊を創設しました。DMATの当院版とも言える組織です。

 昼間に災害が起こった場合、職員は病院にいるので、災害医療への対応が可能です。しかし夜間の災害だと職員を呼びだそうにも携帯が通じるかどうか分かりませんし、交通網の寸断も予想されます。OMATは当院の徒歩圏内に住む職員を中心に編成。災害があった場合はすみやかに当院に参集してもらうようにしています。

 水の確保に関しては日本コカ・コーラ社に協力していただき、自動販売機内に災害時用の水を備蓄しています。また当院の近くに同社の工場があるので、災害時には優先的に水を供給してもらえるように協定を締結しています。

 災害時に患者さんだけでなく周辺住民にもお役に立てるような体制を整備している最中です。これから先も地域の方々に「大井どん」と信頼され続ける病院にするのが私の目標ですね。

医療法人七徳会 大井病院
鹿児島県姶良市加治木町本町141
TEL:0995-63-2291
http://ooihp.jp


九州医事新報社ではライター(編集職)を募集しています

九州医事新報社ブログ

読者アンケートにご協力ください

バングラデシュに看護学校を建てるプロジェクト

人体にも環境にも優しい天然素材で作られた枕で快適な眠りを。100%天然素材のラテックス枕NEMCA

暮らし継がれる家|三井ホーム

一般社団法人メディワーククリエイト

日本赤十字社

全国骨髄バンク推進連絡協議会

今月の1冊

編集担当者が毎月オススメの書籍を紹介していくコーナーです。

【2018年10月の1冊】
イメージ:今月の1冊 - 85.看護師のための明治文学 漱石の時代の介抱・看病・看護
看護師のための明治文学 漱石の時代の介抱・看病・看護

Twitter


ページ上部へ戻る