浜松医科大学医学部附属病院 病院長 松山 幸弘

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 新年あけましておめでとうございます。

 皆さまにおかれましては、つつがなく新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 昨年4月から病院長を拝命し、病院運営、経営面にも携わることになりました。今までは教室運営に全力を尽くしてまいりましたが、経営面に直接関与する院長業務は、私にとって大きなハードルとなりました。

 今まで臨床畑一筋で進んできた私にとって、外来や手術から離れることは本意ではありませんでしたが、本院発展のため、今まで通りの臨床業務に加え、大変な重責である院長業務を負荷することにしました。会議は全て朝7時から9時までとし、それから通常の臨床業務に移ります。睡眠時間、自分の自由時間を極力減らして運営マネジメントに当てましたが、慣れない仕事には時間も労力も予想以上にかかり、不本意ですが臨床面にもある程度影響が出てしまったように思います。

 私が最大限に力を注いだのは手術件数増加についてでした。いかにして手術稼働を増やすか大きな問題でしたが、手術室内リカバリースペースの確保を図り、患者入れ替え時間の短縮や手術部の仕事分担、効率化によって全身麻酔手術数を増加することが可能となりました。

 また地域連携を効率化し、在院日数短縮化を図り、「病床稼働率」こそ低下しましたが、稼働額の上昇を図りつつ、大学病院としての責務を果たせたように思えます。このことは、病院内の職員のみならず、地域の医療関係者の皆さまのご協力・ご支援の賜物と感謝しております。

 私は常々、「人は、さまざまな困難に出遭(あ)った時にどう考え、どう対応するかで評価される」と考えています。「どうしようもない」、「困ったことだ」と思ってばかりいると、心が狭くなり、出てくるべき知恵も出なくなります。その結果、原因や責任を他へ転嫁し、不満で心は暗くなり、不平で我が身を傷つけていきます。その一方で、困難を困難とせず、思いを新たに、決意を固く歩んでいけば、困難がかえって飛躍の土台石になることも少なくありません。

 要は考え方ひとつであり、「困っても『困らない』」ことに人生の妙があるように思います。人間の心は孫悟空の「如意棒」のように伸縮自在であり、困難な時にこそ、かえって自らの夢を開拓する力を発揮しがちです。私自身は、そのような力強い思いで今後も歩んでいきたいと考えています。

 さて、本年も当院は、県内で唯一医学部のある大学病院として、数多くのことにチャレンジしていくつもりです。大学病院のミッションである「優秀な医療人材の輩出」と「高度先進医療の推進」は当然のことですが、これからは、「機能強化棟の新築計画」や「研究棟の改修計画」などのビッグプロジェクトにも取り組んでいくつもりです。

 人口減少社会・超高齢社会へと世の中は目まぐるしく変わりますが、大学病院に期待される揺るがない責務を十分に認識・自覚することで、職員一同が一体感を持ってあらゆる難題に取り組んでいきます。

 「困っても『困らない』」心意気で日々を過ごしていくことに努め、これからも、病院内の職員をうまくまとめていきたいと考えております。

 本年も皆さま方のご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。


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