新年あけましておめでとうございます。健やかに新年をお迎えのことと思います。
昨年4月16日に発生しました熊本地震における多大な被害が発生し、多くの方々が多くの被害にあわれました。被災者の方々の健康管理活動や災害支援活動にご尽力いただいた災害支援ナースや、快く派遣してくださいました施設長をはじめ管理者やスタッフの皆さま方に同じ医療・看護の実践者として「誇り」に感じております。
今わが国は、団塊の世代が後期高齢者となる2025年を見据え、世界に類を見ない超高齢化社会の到来に向けフロントランナーとして世界から注目されています。
すべての人間が住み慣れた地域で障害や疾病とともに暮らすことや、どのような健康状態でもその人らしく生きていける社会の実現には、「医療の視点」と、「今までその人が創りあげてきた生活の視点」という2つの視点から対象を見つめ、さらに「家族を支える視点」がなければ、これから看護の果たすべき役割は達成できないのではないかと考えます。
まさに看護の場の広がりと看護の質が求められる時代であり、これから人々のニーズに応えるには看護師の裁量の拡大とその役割にコミットできる人材育成が喫緊の課題であると考えます。
今は看護にとって激動の時代ですが、看護が大きく飛躍するチャンスとしてとらえ、「看護の今、看護の未来を俯瞰(ふかん)し、看護師として考える力を土台に「問題解決能力」「調整力」「行動力」を生かし、人々が主体的にその人らしい生活を営んでいける社会の実現を、看護の知恵と力を結集して取り組んで参りたいと考えております。
今年は、第48回日本看護学会ヘルスプロモーション学術集会を「維新150年、山口からの発信!住民が『しあわせ』になる地域づくりの神髄」をメインテーマに9月21日・22日に山口市で開催致します。参加される方が看護の質の向上を通じて公衆衛生を向上させ、人々の健康で「しあわせ」な生活を実現するための看護実践へとつながるチャンスとしたいと考えています。ぜひ全国から多くのご参加をお待ちしております。「おいでませ山口!」
この1年が皆さまにとって、飛躍の年となりますことを祈念し、新年のあいさつと致します。