新年、明けましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、健やかに2017年の新春をお迎えのことと存じます。年頭に当たり、ごあいさつ申し上げます。
団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、全人口の4人に1人は後期高齢者という超高齢化社会となる2025年に向け、今後の医療を支えるために保健師助産師看護師法が一部改正されました。
これにより2015年10月より特定行為に係る看護師の研修制度が始まり、「特定行為研修」を修了した看護師が、医師の指示を待たずに手順書に従い38の特定行為を行うことが可能となりました。厚生労働省では10万人以上の養成を目指しております。そこで、鹿児島大学病院では看護師特定行為研修センターを開設し、この看護師の特定行為研修の指定研修機関としての指定の申請を厚生労働省に提出しておりましたが認められ、特定行為研修を2016年10月より開講いたしました。
高度実践的看護臨床教育を通して地域医療の質向上に貢献し、特に医療資源の少ない離島・へき地でも安全で安心な医療を提供できる体制に寄与してまいります。現在のところ開講している特定行為区分は、①呼吸器(気道確保に係るもの)②呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)③循環動態に係る薬剤投与関連でありますが、さらに、2017年度においても開講の特定行為区分を増やしていく予定です。また、特定行為研修の講義や演習は、通信による方法で行うことが可能となっており、eラーニング等の方法による研修を実施しています。九州各地からの研修の受講も可能です。
以前からNPコースを実施してきた大分県立看護科学大学大学院看護学研究科看護学専攻を除けば、大阪府より以西には指定研修機関がなかったため、率先して鹿児島大学病院では特定行為に係る看護師の研修制度の指定研修機関となりました。鹿児島大学病院は、離島・へき地でも安全で安心な医療を提供できる体制にますます寄与していくとともに、医療人の育成にも積極的に活動していきます。
皆さまのご多幸と、ご健勝を祈念し新年のごあいさつといたします。今年も何卒ご支援、ご協力の程お願い申し上げます。