新年明けましておめでとうございます。皆さまには良き新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
本学園は、西日本唯一の私立歯科大学である福岡歯科大学をはじめ、医科歯科総合病院、歯科衛生士と介護福祉士のリーダーを養成する福岡医療短期大学、介護老人保健施設などを有する医療、保健、福祉の総合学園として、高度専門職業人の育成とともに、国民の健康の保持、増進、回復及び福祉の向上に取り組んでおります。
特に「歯学から口腔医学へ」をモットーとして、口腔の健康を通した全身の健康支援への更なる貢献に努めているところです。昨年4月に起きた熊本地震では、歯科医師・歯科衛生士を派遣し、災害医療チームと連携して被災者の歯科医療支援活動に参加いたしましたが、口腔ケアの重要性を多くの皆さまにご理解していただくことができました。今後も引き続き地域の病院・施設等において啓蒙活動に尽力したいと考えております。
さて、今年の干支は酉ですが、酉年は実りのある年、明るい年回りへの準備の年とも言われております。医療界を取り巻く環境も少子高齢社会への急速な変化に対応するために、ご関係の皆さまがさまざまな取り組みを進められておられることと存じますが、本学園におきましても、地域包括システムに応じた診療体制の整備、医科歯科連携及び多職種連携を通して、地域ニーズを踏まえた地域医療連携に貢献したいと思っております。
本年は、本学園の重要課題であります医科歯科総合病院の建て替えに向けて本格的に検討を進めていく予定にしております。本院には、母体である歯科に13の専門診療科があるほか、内科、心療内科、外科、形成外科、美容外科、耳鼻咽喉科、眼科、小児科、整形外科・リハビリテーション科、皮膚科、麻酔科(ペインクリニック)、放射線診断科の12の医科診療科を有しております。医科と歯科とが密接に連携できる総合病院として更なる充実を図る所存です。また、本年4月には口腔ケアに関する高い知識と技術を身に付け、一人ひとりの尊厳を保ち、その人らしい最適な暮らし(well-being)を支える看護専門職を育成する「福岡看護大学」を開学し、地域医療に貢献する看護人材の安定的な輩出に努めて参ります。このほか、職員とともに地域における子育てを支援するために、保育園を建設する計画を進めております。
本年も"口腔を起点として"、私の信条である3つのC(全教職員の意識改革:チェンジ、チャンスを生かし、何事にもチャレンジする)で、健康長寿社会の実現に向け尽力したいと存じますので、変わらぬご厚誼ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
最後になりましたが、皆さまのご多幸とご健勝を心から祈念し、新年のごあいさつといたします。