特定医療法人 駿甲会 コミュニティーホスピタル甲賀病院 甲賀 美智子 理事長・院長

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地域医療に貢献するコミュニティーホスピタル

【こうが・みちこ】 1969 九州大学医学部卒業 1975 同大学院修了 医学博士 同文部教官助手 1979福岡大学医学部麻酔科医員 1982 米国ニューヨーク州ロズウェルパーク記念研究所招待研究員 1984宮崎医科大学第二生化学教室研究員 1987 九州厚生年金病院麻酔科医長 1989 コミュニティーホスピタル甲賀病院開設 1994 医療法人社団駿甲会(現 特定医療法人 駿甲会)理事長 2013 甲賀病院 院長

 静岡県の中央に位置する焼津市は人口約14万人。甲賀病院は、1989(平成元)年に開設され、29年にわたり同市の医療に貢献する。地域に根差した病院運営を目指してきた思いを甲賀美智子理事長・院長に聞いた。

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―歴史や概要などを。

 私の夫で現在は名誉院長を務める新と、私が開設しました。夫は焼津市越後島の出身で、先祖代々そこに住んでいたようです。義父も外科医で戦時中は従軍医師として戦地に赴き、1955(昭和30)年にこの地で開業しました。医院は、義父が1979(昭和54)年に亡くなって、一旦閉院しましたが、夫はやはり父親の思いを引き継ぎたいと現在の場所で開院したのです。

 開院当初、病院の周辺は現在のような宅地ではなく見渡す限りの農地でした。しかも、この地域は優良農地で、住宅などを建設してはいけないという制限もありました。しかし、人口が増えるにつれ、区画整理も進み、住宅も次々に造られました。

 これに伴って当院も、始めは127床の1棟のみでしたが、少しずつ増床し、現在は6棟で、407床となりました。

 また、介護関係の施設として、介護老人保健施設のほか、グループホーム、小規模多機能型居宅介護施設、サービス付き高齢者住宅、通所リハ、訪問看護ステーションなど、地域での必要性に応じて設置しています。来年は介護老人保健施設「コミュニティーケア大井川」、クリニックなどの開設を計画しています。

―さまざまな大学から医師が派遣されていますね。

 夫も私も九州大学を卒業したこともあって、九大、そして副院長である長男の母校の大阪大学からも常勤医として来ていただいています。

 また、非常勤としては、東京・名古屋に比較的近いことから、東京大学、順天堂大学、昭和大学、杏林大学、名古屋大学、虎の門病院などから医師においでいただいています。

 肝臓内科、循環器内科、泌尿器科、眼科、血管外科、リウマチ科などは女性医師が担当するなど、女性も活躍しています。

―女性の職員が多いという印象を持ちました。

 看護師をはじめ、理学療法士といったセラピスト、事務など、比較的若い職員が多いので、職員同士の結婚もあります。

 2005年には託児施設、2009年には、病院の近くに学童所「いいとも」を設立、学童保育も行っています。保育施設があることで職員も安心して働けるようです。小児科の先生もいますので、何かあれば駆けつけることもできます。

 このように、子どもができても、働き続けられるように環境を整える努力を続けています。また、私自身も子育てを経験していますので、相談しやすいようです。妊娠から出産まで、だんだん大変になります。職員から相談があれば、「ちょっと夜勤の回数を減らしてね」「大変な時は休ませてあげてね」などと、私からも声をかけています。

 焼津市の高齢化も進んでおり、患者さんやご家族から「若い職員が多いので元気になりますよ」という声も聞かれます。

―ひとりひとりに光をあてた、コミュニティーホスピタルと名付けるなど地域との関わりを大事にしています。

 この地で開院し、間もなく29年です。カルテの番号は1番からスタートして、現在では9万番になろうとしています。患者さんも、2代目、3代目になっています。スタッフからも、「おばあさんが患者としてお世話になっていました」といったような話を聞くこともあります。

 地域で医療に携わるということは、そうやって住民の方と長いお付き合いをしていくことです。スタッフも患者さんから「あんたがいてくれるから安心だよ」と言われたり、時にはわがままも言われたりするような関係ができています。急性期から在宅まで行う病院ならではのつながりだと思います。

 コミュニケーションを大切にしますので、接遇は重要です。基本的なことですがあいさつの仕方や、相手の目を見てお話しをするとか。もちろん、当院も最初から良かったわけではなく、ご指摘を受けることもしばしば。その都度、私から職員に要望は伝えてきました。

 最近は、認知症の患者さんも結構いらっしゃいますので対応も、より難しい場合があります。理詰めで話をすることで、すごく怒られることもありますので、認知症の方向けの訓練が必要かもしれません。

 しかし、基本は、当たり前のことですが、よく話を聞き、相手の意向や希望を尊重することなのでしょう。

 女性外来もありますが、話を聞くだけでずいぶん良くなる方もいます。更年期や心の病気など、誰にも言えずしまいこんでいたことを言葉にするだけでも、ずい分心が軽くなるようです。

 職員の中には、朝7時くらいに出勤し、病院周辺の清掃や、通学する子どもたちの交通安全活動などを続けている者もいます。そういう形でも、地域とつながってきました。

―女性の院長としての思いは。

 日本の場合、女性で院長という方は今もそう多くはないと思います。私自身、院長になって4年ほどですが、皆さんは私が院長と知らず「美智子先生、美智子先生」と親しく声をかけてくださいます。

 ただ、時々高齢のおばあさんが「女で院長先生なんてすごいね」って声をかけて下さいます。院長が女性であることは、看護師、介護福祉士など女性が多い職場においては、セクハラやパワハラに対して敏感に対応できる利点があります。

 女性医師が結婚や子育てを続けながら仕事を続けるのは決してたやすいことではないと思います。でも、私も含めて、続けている人も多いです。必死になって頑張らなければならない時もあるでしょうが、仕事を続けて、世の中の役に立っていただきたいと思います。

特定医療法人 駿甲会 コミュニティーホスピタル甲賀病院
静岡県焼津市大覚寺2-30-1
TEL:054-628-5500(代表)
http://www.sunkohkai.or.jp


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