学校法人 川崎学園 川﨑 誠治 理事長/川崎医科大学総合医療センター院長

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原点回帰病院は患者さんのために|地域に信頼され人が集う病院へ

岡山県立岡山芳泉高校卒業 1986岡山大学医学部卒業 岡山大学医学部第二外科教室入局 1990岡山大学大学院医学研究科修了(医学博士) 1995岡山大学医学部附属病院助手 1998川崎医科大学副学長、川崎医科大学附属病院副院長 2000学校法人川崎学園副理事長 2012学校法人川崎学園理事長 2016.1~川崎医科大学附属川崎病院院長兼任

 中四国地方唯一の私立医科大学として、地域医療を担う臨床医を輩出してきた川崎医科大学。

 運営する学校法人川崎学園(倉敷市)は、現在、五つの教育施設と二つの大学病院を有するまでに成長し、6,000人の学生が学ぶ医療系総合学園として存在感を増している。

 その原点の地に、臨床・教育の新たな拠点が誕生する。今年8月に竣工し、12月1日に開院する川崎医科大学総合医療センターは、「病院は患者さんのためにある」という創立の理念をさらに具現化する使命を負っている。

ー今年12月1日から、川崎学園の新しい歴史が始まります。新病院(川崎医科大学総合医療センター)が誕生した経緯は。

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屋上にあるヘリポートを案内する、川﨑誠治理事長。災害時に地域の避難場所となり、災害医療の中心として機能するため、自家発電施設などは高層階に設置した

 川崎学園、川崎医科大学の創設者であり、私の祖父である川﨑祐宣は、1938年(昭和13年)、岡山市に小さな外科医院を開院しました。その医院が、財団法人、総合病院、そして現在の川崎医科大学附属川崎病院へと、78年間にわたり、この地域の皆さまに支えられ発展してきました。

 川崎医科大学もこの川崎病院を母体として開学しました。しかし、近年は老朽化が進み、建て替えが大きな課題になっていました。

 今回、川崎医科大学附属川崎病院が川崎医科大学総合医療センターとして新築移転するにあたっては、地域住民の方々の強力な後押しがありました。

 新病院が建つ敷地は、私の母校でもある深柢小学校があった場所です。同校は岡山市内の児童数減少による統廃合で廃校になり、跡地活用が検討されていました。

 そうした中、住民の方々から「地域に貢献できる総合病院として川崎病院に移転してほしい」という要望が1万人を超える署名とともに岡山市議会に提出されました。

 開院時から、「年中無休・昼夜診療」「病院は患者さんのためにある」をモットーに地域密着で地道に取り組んできたことが評価されたのだと、非常にうれしく思いました。

 われわれとしても、病院が大きく発展したのはこの地域に支えられてきたからであり、今後もわれわれの原点であるこの地で医療を提供していきたいという強い思いがありました。たくさんの思いがつながって、新病院プロジェクトがスタートしました。

ー新病院でどのような医療を提供しますか。

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 創設者は「病院は患者さんのためにある」という信念を持っていました。

 患者さんのため、とはどういうことなのでしょうか。どのような疾病の患者さんも、必要な時にいつでも、最良の治療を受けることができる病院。病院名を「総合医療センター」としたのも、そういう病院であり続け、また、医科大学の附属病院として「総合医」を育成する使命も果たしていくという決意からです。

 そのうえで、新病院は、「救急医療」「高度専門医療」「リハビリテーション」を3本の柱にしています。「救急医療」では、救急外来と総合診療外来、それに小児外来を1階の救急エリアにまとめて配置しました。総合的な診断と各専門医への連携もスムーズになり、また、小児は夜間や救急も多いのですが、どの時間帯でも同じ所で診察を受けていただけます。

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回復期リハビリテーション病棟及びリハビリテーションセンターと同じ8階に整備したリハビリテーション庭園

 大学病院として強く求められる「高度専門医療」では、最新の放射線治療装置・リニアックを導入し、強度変調放射線治療(IMRT)を使ったがん治療を始める予定です。

 がん診療連携推進病院として質の高いがん診療を提供するために、PET/CT、MRI、CTなども最新の機器を導入しました。患者さんの体への負担が少ない低侵襲性治療では、IVRセンターに最新の血管撮影装置4台を配置します。手術室は12室で、岡山県内で初となる手術支援ロボット・ダビンチXiも導入しました。

 また、患者さんの早期社会復帰を実現するため、質の高い「リハビリテーション」の提供が求められています。

 新病院では理学療法・作業療法室のほか、5室の言語訓練室を備えた広いリハビリテーションセンターを用意しました。54床の回復期リハビリテーション病棟、屋上リハビリテーション庭園も同一階に配置しており、機能回復やQOLの向上を積極的に支援します。

 ー大学の附属病院として、教育機能の充実を図る必要もあります。

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 川崎学園の卒業生の多くが、地域医療の最前線に立っています。全人的医療を提供する臨床医やチーム医療を担うメディカルスタッフを育成するためには、なによりも実学教育が必要であり、そのための教育病院を持っていることが川崎学園の強みでもあります。

 臨床教育研修センターや図書室など、教育機関としての設備にはかなりスペースを割きました。医療現場で、現役の医師や看護師、医療技術者が自らの背中を見せることで後進を育てる、その実践の場としても、倉敷市の附属病院ともども活用されることになります。

 新病院プロジェクトは約6年前にスタートしましたが、計画が進むにつれて、われわれの理念に共感した若いスタッフがたくさん集まってくれるようになりました。そのことが現場に活気を与えています。看護師は毎年100人を超える応募があります。研修医も年々増えており、医師も全国からさまざまなスペシャリストが集まってくれています。

 病院という「箱」は新しくなりました。次は新病院の機能をいかして、人材を集め、人材を育て、人材を活かした最良の医療を提供していく。それが地域から期待されていることでもありますし、大学としての役割を果たすということでもあると思います。

川崎医科大学総合医療センター 院内探訪

①新病院地階の壁を飾るのは、系列の川崎医療福祉大学・医療福祉デザイン学科の学生が制作したデザイン「おもいをのせる」
②大学の附属病院として充実した図書室
③病院南側の深柢小学校跡地に作られた「深柢ガーデン」は市民の憩いの場となる
④深柢ガーデンに面する1階には「かわさきコミュニティホール」を設置した。文化活動などの用途で市民に開放される

川崎医科大学総合医療センター
岡山市北区中山下2丁目6番1号
TEL:086-225-2111(代表)
http://www.kawasaki-m.ac.jp/kawasakihp/


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