九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学(第三内科) 小川 佳宏 教授

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100年の伝統を感じながら新たな伝説をつくる

甲陽学院高校卒業 1987 京都大学医学部卒業 同内科学第二講座 1993京都大学大学院医学研究科修了(内科系) 1997 京都大学大学院医学研究科内分泌・代謝内科助手 2003 東京医科歯科大学難治疾患研究所分子代謝医学分野教授(~2012.3) 2011.12 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科分子内分泌代謝学分野教授 2016.9 九州大学大学院医学研究院病態制御内科学分野教授兼任

 100周年を迎える九州大学大学院医学研究院病態制御内科学分野(第三内科)に小川佳宏・新教授が着任した。就任間もない小川教授に、抱負や願いを聞いた。

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―今の思いを聞かせてください。

 この9月1日、九州大学大学院医学研究院病態制御内科学分野(第三内科)教授に着任しました。現在は、東京医科歯科大学の教授も兼務しており、来年度以降、九州大学で本格的に活動するための移行期の段階です。

 私は、京都大学医学部内科学第二講座(内分泌・代謝内科)の出身です。2003年から東京医科歯科大学難治疾患研究所分子代謝医学分野という基礎講座の教授として9年間勤務。その後、臨床に復帰し、同大学大学院医歯学総合研究科分子内分泌代謝学分野の教授を務めています。

 関西で40年、その後、東京で13年過ごし、九州への赴任は初めての経験です。九州大学、そして教室あるいは同門会の先生方に御支援をいただきながら、前進していきたいと思います。

 着任して2カ月余。まだ始まったばかりです。100周年を迎えるこの教室が200周年に向かう最初の10年をどう過ごすのかが問われています。私たちの使命は新しい伝統をつくることであり、今この時代を生きる私たちは新たな伝説をつくり、その一部になるのです。

―これからどんな教室をつくっていきたいと考えていますか。

 九州大学の内科学講座には「総合内科学」の良さが残っています。私は、「総合内科学の良さを実感できる内科学教室」を創っていきたいと考えています。

 私が医学部を卒業したころは、ナンバー内科、総合内科学の時代。糖尿病・内分泌、肝臓や血液、神経など、さまざまな臓器・疾患を一つの教室で診る環境で過ごしました。

 現在は、多くの大学の教室が臓器別、疾患別に細分化されています。良い面も多いのですが、一方で、断片的で細かく、複雑になりすぎ、「トータルに身体を診る」というところからやや乖離(かいり)してしまっている面がある。私は、研究でも診療でも、総合的かつ領域横断的な考え方が不可欠だと思っています。

―具体的にはどのような取り組みを。

 まずは当教室がカバーしている「内分泌・代謝」「血液」「肝臓」「糖尿病」「膵臓」「消化器」の六つの領域の研究、臨床、教育を三位一体できちんと実践していきます。

 患者さんに安心していただける医療、最先端の先進医療をお届けするとともに、未来の医療を創造するために新たなチャレンジをすることが、九州大学の内科学教室の使命です。そして、そのような医療を提供できる若い人材を育てることが、大学の大きな仕事です。若い人たちが魅力的に感じる教室にし、夢を実現できる場にしたいと思っています。

 臓器別・疾患別に最高の診療と研究を実践しながら、これらをバランス良く融合できるのが、総合内科学としての最大のアドバンテージです。高齢化社会において一人の患者さんが複数の病気を合併することも増えています。全身を診て、専門性が必要になったときに専門家が診るという自然な流れを実感できる教室にし、「病気」ではなく「人」を診るセンスのある次の世代を育てたいですね。

 さらに総合内科の強みは研究で臓器・疾患横断的に"横串"を通せるところだと思います。たとえ将来、臨床家を目指すとしても、若いうちに研究を経験しておいたほうがいい。臨床研究をもっと充実させたいと思いますし、臨床の教室で、研究の醍醐味(だいごみ)を十分に味わえる仕組みをつくります。

 また女性が活躍できる教室にしていきたいと思っています。当教室には女性医師が多く所属しています。女性だからといって優遇することはできませんが、がんばっている人にはチャンスを与えることが、臨床の現場でも研究の現場でも大事だと思います。

―若い世代に願うことは。

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 若いときに一流に出会うことが大切です。年齢を重ねてからだと、「すごいなぁ」と他人事のようになったり、評論家のようになってしまいますが、若いときは違う。「自分もがんばったら、そうなれるかもしれない」と夢を持つことができます。

 一流の人は仕事に対する姿勢や取り組み方も一流です。すべてをまねする必要はありませんが、何かを感じ、参考にできるはずです。医学に限らず、幅広い分野の一流に触れてほしいですね。

 さらに、「人と違う」という個性を大事にしてほしいと思います。研究は、人まねでは意味がない。独創的で創造的なことに挑戦してほしいと願っています。

 今は、進路選択の際、「安定」を求める人が増えているようです。でも、今20 代半ばの人が、その時点で「安定」だと思っても、30年後もそれが「安定」だとは限らない。医療の進歩は速く、制度もどんどん変わります。30年先の医療は、きっと、ものすごく変わっているでしょう。

 そういう意味で、若いときはある程度不安定でも、いろいろな経験をしておいたほうがおもしろいのではないでしょうか。失敗や回り道をしながら進んでも、しっかり実力をつけておくことが大切だと思います。

九州大学大学院医学研究院 病態制御内科学
福岡市東区馬出3丁目1番1号
TEL.092-642-5278(医局長室)
http://www.intmed3.med.kyushu-u.ac.jp

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