―同世代のゴルファーとの思い出はありますか。
同期に泉川ピート選手、同学年ですが先輩に尾崎健夫選手、飯合肇選手。一つ下に中嶋常幸選手らがいます。
特に印象深かった選手は、グレッグ・ノーマン選手ですね。カシオワールドオープンで同組だったのですが、間近で見て、自分より、はるかに飛距離がでる人がいることを知り、衝撃を受けました。それ以前にも有名な外国人選手と回った経験がありましたが、いずれも私が飛距離で勝っていました。多少は自信があったのですが、ノーマン選手はけた違いでしたね。世界には、すごい選手がいるものだと痛感しました。
―藤池プロがアマチュアを指導するうえで心がけていることは何でしょう。
球筋よりもスイングを注意深く見るようにしています。スイングを見れば、ある程度、その人の欠点がみえてきます。
人を教えるからには「絶対にこの人をうまくしてやるんだ」という気持ちを持たなければなりません。もし、その人が上達しないようなら寝る間も惜しんで指導理論の勉強をするべきです。
50代の医師で、自称「運動音痴」という人にゴルフを教えています。腕力がなく、最初はボールに当たってもまったく飛距離が出ませんでした。しかし、その後、毎日素振りを繰り返すうちにみるみると飛距離が出るようになりました。
ゴルフを始めたときとは別人のように体の芯がしっかりして、豪快に振れるようになりました。失礼ながらここまで上達できるとは予想していませんでした。本当に飛距離を伸ばしたいと思うのならば、まずは素振りをすることですね。
ゴルフは走ったり、飛んだりしないスポーツで、それほど運動強度が高くありません。ただ、その医師が言われるにはスイングして体をひねることで血液の循環が良くなり、体調が良くなるそうです。健康維持のためにもゴルフはおすすめのスポーツです。
―ゴルフクラブを購入するうえでの注意点は。
アマチュアはショップの人に勧められるがままに買う傾向があります。クラブを買ったものの振りにくいと思ったら、そのままでは使わない方がいいですね。シャフトを短くしたり、ヘッドに鉛を貼ったりして、自分に合うようにカスタマイズしてから使用することをおすすめします。
◆藤池プロ推薦◆「筋力トレーニング」
①歯磨きなどの際、椅子に座っているイメージで膝を曲げ、その体勢を維持する。
②肘を伸ばして、腕を回す。
秒数や回数、頻度は決めず、できるときにできるだけやってみるのが長続きのコツ。特に高齢になってからは、ジムなどで過度に筋力をつけないほうがいいでしょう。
藤池昇龍プロに質問がある方やアドバイスを希望される方は、九州医事新報社のメール:info@kijishinpo.jp までお願いします。