大分岡病院 立川 洋一 新院長

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過去からつながる未来へ 理想に向かって舵をとる

大分県立大分上野丘高校卒業 1986 大分医科大学(現 大分大学医学部)卒業 第二内科入局 1993 大分医科大学医学部大学院医学研究科卒業 博士(医学) 1995 大分市医師会立アルメイダ病院循環器科 1998 大分岡病院循環器科部長 2003 大分岡病院副院長 2016MBA(経営情報学修士)、大分岡病院院長

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8月に院長に就任

 地域医療構想策定と、CURE(医療)からCARE(介護)へ、地域完結型の医療・介護を目指す地域包括ケアの整備が進んでいます。

 当院は、2006年に地域医療支援病院となり、2009年には医療法人から社会医療法人へと移行。そのころから、救急、急性期の病院として、地域のニーズに応える医療に取り組んできました。現在、紹介率は80%、逆紹介率は100%です。

 当院にはミッション(使命)とビジョン(方針)、バリュー(価値観)があります。今後は、それに沿って機能を拡張し、より高度で専門性の高い急性期医療を提供できる病院にしたいと考えています。

8センター構想

 大きな柱として、「8センター構想」を掲げています。今は、一つの診療科ですべての治療を終えられる時代ではありません。複数の科がチームになって患者さんに向き合う重要性が増しています。この8センターが実現すれば、224床の小回りが利く急性期病院として、7対1看護体制を維持しながら、さらに発展できると思います。

①心血管センター

 2006年、心臓外科と循環器内科でスタートさせました。まだまだ発展の余地があると考えています。構想中の新病院ではハイブリッド手術室を造りたい。大学とも連携をとって、最先端の治療をしていきたいと思っています。

②創傷ケアセンター

 動脈硬化による血流障害でできる傷など、なかなか治らない足の傷「難治性創傷」をチームで診ています。循環器内科のカテーテル治療、血管外科のバイパス手術、形成外科の創傷管理。補助療法である高気圧酸素治療(HBO)、リハビリなどもあります。すべてを一つの病院で完結できるケースは全国的に見ても非常に少なく、九州各県、沖縄からも患者さんがお見えになっています。

 この春の診療報酬改定では、「下肢末梢動脈疾患指導管理加算」が新設されました。透析施設が、人工透析を受けている患者さんに対して下肢末梢疾患の重症度などをチェックし、必要な指導・管理をした場合に、月1回を上限に100点を加算できるというものです。当院は県内の約20の透析施設と連携し、予防のアドバイスや必要があれば治療もしています。

③消化器センター

 消化器外科、消化器内科によるセンターです。この10月、2人の消化器内科医が着任し、消化器外科医4人を合わせて計6人のセンターとなりました。診断から治療まで一貫してできる体制で、さらに診療内容を充実させていく計画です。

④サイバーナイフ / がん治療センター

 定位放射線治療装置「サイバーナイフ」を使ったがん治療センターです。現在、最新の機器に更新するための工事中で、11月から新機器が稼働します。

 もともとは転移性脳腫瘍や脊椎腫瘍などの治療が主でしたが、2008年に肺がんや肝がんに対しても保険適用となり、これらの治療が増えています。肺や肝臓のがんに対してサイバーナイフでの治療を実施している施設は数少なく、九州では当院を含めて数施設しかありません。

⑤口腔顎顔面外科・矯正歯科センター

 顎(がく)変形症、口唇・口蓋裂などを、形成外科と口腔外科、矯正歯科がチームとなって診療しています。現在も実質的センターですが、今後は、「口腔顎顔面外科・矯正歯科センター」と名称を付け、一層、機能を強化していきたいと思っています。

⑥救急・総合診療センター

 当院は二次救急病院です。年間2000~2200台の救急車を受け入れていますが、この台数でセンターとして独立させるのは難しい。そこで、総合診療の常勤医を採用し、「救急・総合診療センター」として充実させ、研修医を中心に初期対応の研修もできるようにしていきたいと考えています。構想中の新病院が完成するころには実現したいと思います。

⑦腎透析アクセスセンター

 今は、心臓血管外科がシャント造設を、腎循環器内科はカテーテルを使っての経皮的シャント拡張・血栓除去をしています。残念ながら腎臓内科が非常勤医による診療となっていますので、今後、常勤医を招き、センター化したい。こういう病院で働きたいという人がいれば、門戸をたたいてほしいと思いますね。

⑧整形外科・外傷センター

 当院に救急車で搬送されてくる人の中で最も多いのは外傷の患者さん。そのため整形外科の診療は、どちらかというと外傷が中心となっています。地域のニーズがあるということですから、その部分にもっと力を入れたい。外傷外科医を招へいし、センターにしようと考えています。

 この病院に来て19年目。ミッションやビジョンの策定時や、地域医療支援病院にするとき、医師臨床研修病院になるときも、すべて院内プロジェクトに携わってきました。地域の診療所や病院の先生方のことも、存じ上げています。過去からつながる未来へ向かって、この大分岡病院を見つめると同時に、理想に向かってかじ取りができるかなと思っているところです。

 また、私は院長になる前、社会人大学院に通い、MBA(Master of BusinessAdministration /経営学修士)を取得しました。医療・診療一辺倒ではないのが強みだと思っています。

 医療の質と経営の質は車の両輪ですので、経営の質を評価するため「日本経営品質賞」のフレームワークや機能評価を利用しています。今後は、クリニカル・インディケーター(臨床指標)を出すことや、国際的な医療施設評価認証機関であるJCI(Joint commiss ioninternational)の認証取得も、視野に入れていきたいと思います。

【ミッション(使命)】
国際標準の医療を卓越したチームで提供し、患者さん一人ひとりの健康寿命を延ばすことに貢献します
【ビジョン(方針)】
・安全で信頼される救急医療・急性期医療を、誇りを持って提供します
・優れた医療人を育成します
【バリュー(価値観)】
・急性期病院として、医療・介護・保健・福祉と良好な連携を構築します
・生命の尊厳と多様な患者ニーズの最優先
・国際標準による医療の質向上と研究
・プライバシーの尊重と個人情報保護
・謙虚さとホスピタリティ
・挑戦・成長・育成・変革
・職員としての誇りと病院を愛する心

社会医療法人敬和会大分岡病院
大分市西鶴崎3丁目7番11号
TEL:097-522-3131(代表)
http://www.oka-hp.com


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