安全・安心の医療と安らぎで地域医療に貢献
7月に北九州市戸畑区牧山から同区福柳木に新築移転した戸畑総合病院(旧牧山中央病院)。新病院の特徴と目指す姿を、本村良次院長に聞いた。
―新病院になって変わった点は。
土地は5倍、建物の延べ床面積は3倍強になりました。戸畑バイパスから近く、交通の便もよくなりました。
診察室は15室から23室、手術室は2室から3室へと増え、それぞれの空間も拡張。CT、MRIの機器も最新式をそろえました。電子カルテもこのタイミングで導入しています。
今年1月には脳神経外科の診療が始まり、手術にも対応できるようになりました。さらに新病院開院に合わせて、高齢化で需要増が見込まれる耳鼻咽喉科と、地域での要望が多い乳腺外科の診療を始めたのも大きな変更点です。
乳腺外科の開始には、乳がんの患者数が増加しているにも関わらず、北九州市にはマンモグラフィー検査ができる施設が少ないという背景もありました。9月から北九州市の乳がん検診も開始しています。
―医療の面以外にも、さまざまな面で新しくなったそうですね。
職員の福利厚生の一環で、院内に「タニタ食堂」が入りました。地域の方にも利用いただき、好評です。
当院は24時間365日救急を受け入れる二次救急医療機関です。でも、慌ただしい、殺伐とした雰囲気ではなく、安らげる病院にしたいという願いがあります。そのため、外来などの雰囲気は「ホテル風」をイメージしています。食堂のテーブル、院内の家具や展示している絵画は、バリ島から運んだものです。ハード、ソフトともに以前の病院と比べて、格段によくなりました。職員も本当にがんばってくれています。
―今後、目指す病院像は。
患者さんやご家族に満足して帰っていただける、愛される病院でありたい。そのためには安全で安心できる良い治療を提供することと、患者さんが安らげる環境をつくることが大事だと思います。
患者さんのために努力することで、地域医療に貢献できたら、こんなにうれしいことはありません。医療の進歩に合わせて、または先駆けて、これからも、すべきことがどんどん出てくるでしょうね。
- 病床数
- 193 床 ※うち有料個室25 床(一般 85 床 / 地域包括ケア 52 床/ 療養 56 床 )
- 職員数
- 医師25 人、看護師110 人など計255 人(2016 年8月1日現在)