寄稿 人材定着講座⑤

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看護師のキャリア形成支援

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キャリアコンサルタントシニアマナーOJTインストラクター
安田めぐみ

 看護師の仕事の経験を積んでいくと、さまざまな専門スキルを身につける道が見えてきます。看護師の人材不足が深刻であることから、最近では人材確保・定着のためにキャリアパス(具体的な昇進例)を提示するところが出てきました。ほかにも、人材育成、人材教育制度を取り入れる事業所も増えています。

 キャリアパスは、たとえば認定看護師や専門看護師としてエキスパートになるのか、あるいはマネジメント研修やリーダー研修を受けて管理職(ゼネラリスト)を目指すのか、など複数の選択肢を提示し、どちらか一つ、あるいは複数を選択する道を選ばせます。

 キャリアパスは看護師が単独でスキルアップを目指すだけではなく、当然、勤務先病院の協力やキャリアパス達成のための支援が必要になります。これが事業所によるキャリア形成支援です。

 病院側が行うキャリアパスのための取り組みには、①特定の専門知識を得られる環境をつくること、②看護師の資格取得を支援する勉強会やセミナーなどを院内で企画・運営する、③外部講習への参加を促す、④管理職やマネジメント教育の機会をつくる、などといったことがあります。

 キャリアパスは病院と看護師双方にメリットがあります。病院にとっては人材がレベルアップすると職場全体がレベルアップしますし、患者の満足度が高くなり、病院の評判が良くなります。

 またキャリア形成支援に力を入れていることで優秀な看護師の人材確保・定着を促進することができます。

 ところで、看護師はいまだ圧倒的に女性の多い職場であり、結婚や出産、育児といったライフイベントがキャリア形成に及ぼす影響を事業所も看護師自身も考慮しておく必要があります。特に育児休業を取得する短期間であっても現場から離れることとなる看護師や、育児期の短時間勤務の看護師にとっては自らのキャリアをあきらめるきっかけ、つまり離職のきっかけとなります。

 事業所はキャリア形成支援の体制を作ってはいても、業務の一環としてではなく業務に外付けされたものと位置付けられていることが多いようです。

 しかし、そういった位置づけでは長時間労働で緊張を強いられる看護師が積極的に取り組むことができません。おのずと、自身のライフイベントとキャリア形成を真剣に考える機会も減ることになります。

 看護師自身も、どのような看護師となりたいのか、キャリアプランをライフプランの一部として早めに考えておく必要があります。

 ぜひ、「仕事か出産か、仕事か育児か」といった選択ではなく、キャリアプランをどのように実現するのかを計画的に考えていただきたいと思います。そして、あきらめるのではなく「できる」ための方法を模索していただきたい。キャリアカウンセラーはそのためのお手伝いもできると思います。


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