社会医療法人 帰巖会 帰巖会 みえ病院 松山幸弘 院長

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徹底して地域に向き合う 病院のあるべき姿を考え続けて

大分県立豊府高校卒業 1995 久留米大学医学部卒業 1995 久留米大学病院 1996 久留米大学医療センター 1997 福岡県立柳川病院 2003 鶴陽会岩尾病院 2004 社会医療法人財団天心堂へつぎ病院 2011 社会医療法人帰巖会みえ病院 2013 社会医療法人帰巖会みえ病院院長帰

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理想の病院を職員全員で追いかけて

 この病院が現在の地に新築移転して6年目ですが、その1年前に基幹病院である県立三重病院が公立おがた総合病院と合併して、豊後大野市民病院として遠方に移ってしまいました。その結果、この地域に医療の空白地帯が生まれたわけです。

 私が当院で働くきっかけにもなりましたが、医師としては地域のそういう状況を放ってはおけません。

 当法人理事の「地域に頼れる病院がない状況をなんとかしよう」という言葉を意気に感じたところもあって、一肌脱ごうと決めました。

 私自身はもともと「なんでも屋」的な医師で、消化器が専門ではありますが、肺炎も診るし尿路感染も診ます。「私は内科ですけどそれでもいいですか?」と言いつつ外科的なことをやったりもしてきた。

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訪問診療中の松山院長

 よくプライマリケア(総合的な医療)という言い方をしますが、そんな格好良いものではなく、地道に求められるものに応えてきただけで、じつはそれこそが医療の本質ではないかと思っています。

 病院としても地域の中核として頼られる存在になるべく、求められている機能を積み上げてきました。リハビリテーションセンターであったり、在宅医療、透析センターもそうですが、求められているということは、むしろそこにあるべきものがなかったともいえるわけです。ようするに、地域にとっての理想の病院を職員全員で追いかけてきた結果なんですね。

 そもそも自分から病気になる人はいないのであって、患者さんがいてこその病院、医師であるということを再認識して、それに誠実に応えなければならないのです。

 病院に来る状況というのは、だいたいにおいてつらい気持ちだったり身体がきつかったりで、病院との出合いは最悪なはずなのです。だからこそ、病院から帰るときには来てよかったと言ってほしいし、そのためにできることはすべてするつもりです。

救急で地域を支える

 社会構造の変化にともなって、必要とされる病院像は変わっていきます。じつは、この地域ではいわゆる「高齢化」はすでに終わっていて、今後は高齢者が減少していく時代に入ります。ゆるやかな人口減少社会ですが、いまはそのなかで私たちがなにを提供できるのかということを模索しています。

 たとえば、町の存続自体が不確かな時代に入りますが、私が考えているのは、自分たちが医療インフラの最後の砦としてここに残ろうということです。そして、住民がここに住む理由のひとつとして、私たちがいるから、ということをあげてほしい。それが病院としての最終的な目標ではないかと思います。

 当面は、救急医療体制を支えていくことが課題になります。かつては県立三重病院が救急を担っていましたが、閉院に伴いそれができなくなり、救急傷病者が大分市内まで行っていた時期がありました。

 そういった状況は大分市救急の負担でもあるし、住民としても、電車も車もない、バスも通っていない地域もあるのに、どうやってお見舞いにいくのかという不安がある。

 当院が救急を引き受けるうえで、機能的に不足している部分はまだ多いと思います。したがって、診ることができない疾患に関しては素早い転院搬送をするということを徹底しています。場合によっては、可能な限り治療したうえで比較的良好な状態で送り出すのがわれわれの目指すところです。

 救急隊の方から「県立三重病院がなくなってしばらくは困っていました。みえ病院が受けてくれてありがたい」という言葉をいただくと、私たちは完璧ではないが役に立っている、喜んでくださる人がいると、うれしくなります。

地域医療構想

 厚生労働省は余剰病床を削減するという方針ですが、われわれの病院について見ると、病床がたりないくらいです。

 限られた資源をいかにフル活用してニーズに合せていくか。たとえば、治療がほぼ終わって状態観察だけでいいという高齢者を訪問看護や訪問診療でバックアップし、地域の老健施設や有料老人ホームや自宅へ安心できる形で早期退院できるようにしています。

 地域の医療資源、介護資源をフル稼働させて入院日数の短縮化に取り組んでいます。

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社会医療法人 帰巖会帰巖会 みえ病院
大分県豊後大野市三重町赤嶺1250番地1
☎0974・22・2222(代表)
http://www.kigankai.or.jp/


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