平和とは「歩みをとめない」こと | コスタリカに学ぶ、平和の作り方
福岡県歯科保険医協会総会がこのほど、セントラルホテルフクオカ(福岡市)で開かれた。同時開催の市民公開講座では、福岡市出身でコスタリカ研究者の足立力也さんが「丸腰国家―コスタリカに学ぶ平和の作り方」と題して講演した。
同国憲法の最大の特長である「常備軍の不保持」について、足立さんは「直接的には内戦による厭戦感が軍備の忌避につながったが、米国との政治的駆け引きや貧しさゆえの連帯の必要性など、複雑に絡みあう諸課題を解決する手段でもあった」と解説。さらに、同国に深く浸透する民主主義教育が平和維持の根幹にあるとし、「平和を実現するには、民主主義と人権、環境問題を不可分にとらえ、歩みを止めないことが必要」と結んだ。
講演後、司会を務めた全国保険医団体連合会・新聞部長の杉山正隆理事が「(平和を作るために)歯科医としてそれぞれの現場で何ができるのか、考えていきましょう」と述べると、会場から拍手がわき起こった。