神経内科フォーラムなどはこのほど、てんかんに対する理解を深めてもらうシンポジウムをアクロス福岡で開いた。市民105人が参加。花谷亮典・鹿児島大学病院てんかんセンター長、松尾宗明・佐賀大学医学部小児科学教授、赤松直樹・国際医療福祉大学福岡保健医療学部教授、 本岡大道・久留米大学医学部神経精神医学講座准教授の4人が講演した。
周囲が注意すること、知っておくべきことについて講演した赤松教授は、「てんかん患者への心理教育を進めるとともに、周囲の人たちがこの病気に対する正しい知識を持つことが必要。病気を正しく理解することが、てんかん患者の精神的合併症を防ぐことにもつながる」と話した。
講演後の質疑応答で、抗てんかん薬の服用をやめるタイミングについて松尾教授は、「2年間の発作の有無が目安にはなるが、脳波異常のタイプ、経過などを含めて判断するべき」と回答。てんかん患者の運転免許取得について、花谷センター長は、「発作の程度や種類、就業内容にもよって異なるので、担当医としっかり話をすることが大切」と話した。