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高知県立大学(高知市)は2014年、災害看護に関する多くの課題に的確に対応し、学際的・国際的指導力を発揮して活動できるリーダーの育成を目指して大学院共同災害看護学専攻課程(災害看護グローバルリーダー養成プログラム)を開設した。同プログラムは国公私立5大学による共同大学院という形式で運営、国内では初めての取り組みだ。
このようなプログラムを推進しているということで、熊本地震でもいちはやく活動を行っているはず、と5月末に同大を訪れた。
「4月に発生した熊本地震では、4月26日から5月4日にかけて、グローバルリーダー養成プログラムの学生4人が被災地に出向きました」と語るのはプログラム専任教員の中山洋子教授。
現地では、被災地の支援をするすべてのNpOや内閣府政策統括官で組織される「熊本地震支援団体火の国会議」に参加した。上益城郡御船町では、各避難所を周回、状況記録や課題発見のため活動。南阿蘇村では災害支援ボランティアセンターの立ち上げの支援も行った。
「ご存知の通り、看護師は医師と協働するというイメージが強いのですが、災害時には、地元住民、保健福祉職、行政職などさまざまな人同士のネットワークを作り、迅速に動けるリーダー的な人材が必要」と中山教授。
同大学は全国初の4年制の看護系大学。看護師、社会福祉士などを養成する。被災地への支援活動を通して、医療や福祉分野に携わる即戦力のみならず、実践力のある指導的な人材の教育にも期待がかかる。
ちなみに、中山教授によると熊本大学大学院と連絡をとり、本震が起こった翌日の4月17日に、第一回目の救援物資を高知市から発送したという同大学。中山教授は「大手は難しかったのですが赤帽は引き受けてくれたんですよ」と、裏話も語ってくれた。