社会医療法人 北九州病院 北九州総合病院 永田 直幹 院長

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人にも環境にも優しい病院に
「ゼロ・カーボン先進街区」に移転 5月9日診療開始

永田 直幹(ながた・なおき):福岡県立小倉高校、獨協医科大学医学部卒。米エール大学留学、産業医科大学第1 外科准教授などを経て、 2010 年から現職。

 北九州総合病院が、北九州市小倉南区から同小倉北区に移転し、5月9日、診療を開始した。

 移転したエリアは、市の「ゼロ・カーボン先進街区」。自衛隊分屯地跡地約18・9㌶を使い、省エネ・創エネ装備がされたエコ住宅の整備や公共交通の利用促進などによって、日常生活で排出される二酸化炭素の量を抑える街づくりが進められてきた場所だ。

 北九州総合病院は、JR城野駅にも直結し、まさにこの地域の顔。新病院の機能、そして役割は...。永田直幹病院長に話を聞いた。

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―移転新築の経緯を聞かせてください。

 旧病院の東棟は築30年余り経っていました。われわれの病院は救命救急センターがあり、地域災害拠点病院でもあるので、東日本大震災の教訓として、耐震基準を満たした地震に強い病院の建設が、急務だったわけです。

 ちょうどそのころ、北九州市が城野駅前の自衛隊分屯地跡地でゼロ・カーボン先進街区の整備を進めていました。市が「住みやすい街、誰もが暮らしたい街」として病院が必要だと公募をかけたところに、私たちが手を挙げる形で、移転先が決まったのです。いいタイミングで入ることができたと思っています。

―「ゼロ・カーボン先進街区」の病院として、ハード面の特徴は。

 2011年3月に発生した東日本大震災のときには、3日間、ライフラインである電気、水道、ガスが止まったと聞いています。また、災害が起きた場合、DMATや自衛隊が支援に来てくれますが、インフラが回復するまでの期間は3日間と想定されます。そのため、それまで何とか医療活動を継続できる構造や装備をつくりました。

 また、地震に強い免震構造を採用しました。この構造は建物が壊れないだけでなく、医療機器などの転倒も防ぎます。これによって、地震発生後の医療活動も可能となりました。

 さらに、上下水道において井戸水の利用や雨水を貯め、ろ過して使う方法を取り入れました。

 電力も、通常の電力会社からの供給のほか、太陽光発電パネル、都市ガスを利用した自家発電システムを備えています。このゼロ・カーボン先進街区内に建つ住宅やマンションの太陽光パネルで発電した電気も、当院で使えることになります。

―そのほか、気を配った点は。

 アクセスのよい1〜3階には診療部門を配置しました。

 1階は駐車場からすぐ。外来のある2階はJR城野駅と直結しており、雨にぬれることなく、駅から病院まで来ることができます。

 1階の救命センターがある「Aエリア」は救急車寄せや時間外玄関から近く、CT、MRI、アンギオ(血管造影装置)などを整備しています。さらに寝台エレベーターに隣接し、3階の手術室(8室)、HCUの救命センターの「Bエリア」、ICUの救命センターの「Cエリア」まで、迅速に患者さんを運べるようにしています。

 また、ICUやHCUなど以外の一般病棟の約300床を無料個室としました。それぞれの部屋に明かりが入る窓と空調があり、テレビも見放題。温水洗浄便座付きのトイレを備え、フリーWi―Fiもあります。

 病院は長居する場所ではありませんが、気持ちよく入院し、気持ちよく帰ってほしい。そうでなくても落ち込んでいる患者さんの気持ちを、少しでも穏やかにする手助けができればと思っています。

―今後の目標を。

 当院は1つの病棟の単位を30床にし、きめ細かい看護ができるようにしています。診療報酬の改定で厳しくなっていますが、「7対1」の手厚い看護配置を維持したい。がんばりどころだと思いますね。

 救急医療の充実も必要です。救急車の受入台数は年間4500台。救急車以外で病院を訪れる救急患者も含めると、救急患者数は約2万5千人になります。9人の救急医をそろえ、脳外科の医師も5人。半年ほど休止していたSCU(脳卒中センター)も再開します。

 そのほか、数多くお越しになる、がんの患者さんの役にも立ちたいですし、災害時にも力を発揮する必要があります。

 今後は、医師、看護師、薬剤師などの専門性をさらに高め、周囲の開業医の先生との連携も大切にしながら、頼りにされる病院、人にも環境にも優しい病院をつくっていきたいと思っています。


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