臨床能力を向上させて、医療への信頼にこたえる

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新専門医制度のねらいと概要

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(前号から) 第10回九州ブロック初期・後期臨床研修進路説明会(2月13日)において、2017年から開始予定の新専門医制度について概要説明が行われた。

 冒頭、医政局医事課課長補佐として新専門医制度の作成に携わった、厚生労働省健康局・中田勝己課長補佐は、「新専門医制度の背景には、臨床能力の向上という狙いがある」と説明。医師国家試験においても、臨床参加型実習を適切に評価できるように見直しを行っている、とした。

■制度のポイント

 2013年4月に出された、「専門医の在り方に関する検討会」報告書のポイントは3つ。

 ①国民の視点に立ち、医師のキャリア形成支援の視点を意識。②専門医を、「それぞれの診療領域における適切な教育を受けて十分な知識・経験を持ち、患者から信頼される標準的な医療を提供できる医師」と定義、③専門家による自律性を基盤とした制度設計。

 報告書のもうひとつの特徴は、総合診療専門医を位置づけたこと。背景には複数疾患を持つ高齢者の増加があり、個別・複数の診療科よりも診療科横断的な総合診療専門医の需要が増していることが報告書に反映されている。

■地域医療との連携

 新制度では、医師は基本領域のいずれかひとつの専門医を取得することを基本とし、認定においては経験症例数などの活動実績を要件とした。資格更新の際にも活動実績を要件として課し、関係学会に出席しただけ、あるいは診療経験のない医師などは認定されない。

 日本医師会などが、新制度で医師の偏在が加速すると懸念していることについて、中田課長補佐は「地域医療の充実が目的でもあるので、へき地や離島などの連携施設と協力してプログラムを作る」と説明。たとえば、産婦人科領域においては、産婦人科医が不足している地域で1カ月間の医療研修を必須とするなど、地域で専門医を取得するための具体的な連携も示された(図参照)。

■今後のスケジュール

 今年4月から専門医取得を希望する医師の募集を開始し、来年からそれぞれの施設で研修が始まる予定だ。

 中田課長補佐は、「医師の偏在や地域医療の崩壊は国として注視している分野」と語り、「地域医療の実情に配慮しながら、新制度を充実させていかなければならない」と締めくくった。


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