第41回日本骨髄腫学会学術集会 会長|徳島大学大学院医歯薬学研究部血液・内分泌代謝内科学分野 安倍 正博 教授

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参加者の記憶に残る学会に

5月28日(土)~29(日)第41 回日本骨髄腫学会学術集会開催
安倍 正博(あべ・まさひろ) 1984 徳島大学医学部卒業 同附属病院医員(第一内科) 1985 佐川町立高北国民健康保険病院内科医員 1987 健康保険鳴門病院内科医員 1988徳島大学医学部附属病院医員(第一内科) 1989 米国テネシー州立大学メディカルセンターへ留学 1992 徳島大学医学部附属病院医員(第一内科) 1993 修誠会吉野川病院内科医員 1994 徳島大学医学部附属病院助手 1999 同講師 2003 徳島大学病院血液内科科長 2006 徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部生体情報内科学助教授 2007 同准教授 2009 徳島大学病院病院教授 2015 徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部生体情報内科学教授 同医歯薬学研究部血液・内分泌代謝内科学分野教授

 徳島大学大学院の血液・内分泌代謝内科学教室では、内分泌学、糖・脂質・脈管代謝学、血液学を中心とする内科学の各領域で各種疾患の発症機序、病態生理、診断および治療に関する基礎的、臨床的研究を行っている。

 安倍正博教授に、教室の特徴や、会長を務める第41回日本骨髄腫学会学術集会に臨む抱負を聞いた。

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―教室の特徴は何でしょうか。

 当教室では前身の第一内科の基本姿勢であった「患者さんを全人的に診る」という姿勢を踏襲しています。

 現在の内科は臓器別に細分化されています。専門性が上がり、良い面もありますが、高齢の患者さんなどは合併症を抱えているケースが多々あり、別の科で診療しなければならない弊害も出てきています。私たちは一人の患者さんを責任持って診ることができる医師を育てていきたいと考えています。

 現在の初期研修での問題点は、研修医の患者さん一人ひとりに対する責任感が弱まっている点です。患者さんの全身を責任もって診ることが必要ではないでしょうか。

 大学病院の血液内科では急性白血病などの重症者が多く、医師と患者との関係が密になります。

 患者さん自身も、常に死を意識しながらも前向きに生きておられますし、医師はその姿勢から多くのことを学べます。

 研究面においては病態を慎重に観察し、そこから湧き出た疑問を研究するというスタンスをとっています。

 血液内科にはまだまだ難治疾患が多いので、新しい治療法を開発するために薬学部の先生方と共同で新しい薬の開発なども行っています。

―これから力を入れていきたいことは。

 これまでは個人が己を高めていくというスタンスの教室運営をしてきました。それも大事ですが、これからの時代は、個人としてだけでなく組織として評価されることが大

 人には得意分野もあれば苦手分野もあります。それぞれの得意分野を生かすことで、強固な組織になります。

 研究面においては、海外に目を向けることが必須事項です。当教室でもミーティングを英語で行うなど、グローバル化を意識した取り組みをしています。

 徳島県の医師不足は深刻な状況です。大学は研究者を育てる場という使命がありますが、私たちは、それ以上に地域で活躍する医師を育てたいと思っています。

 総合的に内科を診ることができる医師を育成すると、その人はどんな地域でも働けるようになります。専門性が高い医師も必要ですが、幅広い領域を全人的に診ることができるのが私たちが求める理想の医師像です。

―5月に第41回日本骨髄腫学会の会長を務めますね。

 この学会は41回と長い歴史のある学会で、臨床の先生方が多数参加し、臨床症例の情報交換をする場にもなっています。

 骨髄腫はここ数年、治療成績が伸びてきました。新しい治療法も次々と出てきています。今回のテーマは「骨髄腫研究の深化とさらなる治療の展開」です。参加者が自らの臨床にフィードバックできるような学会にして、来て良かったと思ってもらえれば幸いです。

 今学会では、若い先生が発表する機会を多く設けたいと考えており、40歳未満の演者による若手シンポジウムも企画しています。

 この学会は血液内科の領域ですが、それ以外の科、整形外科や腎臓内科、内分泌代謝内科の先生を招いたセッションも企画しています。また海外からも講師を招き、免疫療法などの新しい治療法や今後の展望なども話していただく予定です。

 新しい試みとしては、ポスターツアーをやる予定です。ツアーグループを複数編成し、その中にポスターの発表者が交ざり、自分のポスターのところに来たら解説や質疑に応じる方式です。

 これにより効率的に議論し学べるメリットがあります。

 せっかく徳島で学会をやるので、郷土色を打ち出すなどして、参加者の記憶に残るような学会にしたいと考えています。

 参加者の刺激になるような最新トピックや、今後の治療に希望が持てる情報提供の場にしたいですね。

―若い医師へのメッセージをお願いします。

 若い先生は、目標にがむしゃらに向かっていく姿勢を持つことが大事だと思います。世界レベルの医師・研究者を志すには、まず土俵に上がらないければなりません。自分には、そんな資格がないと弱気な人もいますが、まずはチャレンジすることです。

 今の研修システムはマニュアル化されていて、「これをしたらいい」「これをしたらだめ」と事例の暗記が中心です。しかし、それが当てはまらない患者さんもいます。情報を集めて自分の頭で考えて、どういう治療を選択するかを決めなければなりません。

 それでもわからないことは自分で研究するしかありません。誰もやっていないからわからないのであって、自分で研究し、解明したいという意識を学生のうちから持っている人は間違いなく成長します。そういう人材が増えてくれば医学は進歩していくと思うのです。

 若い人たちには、もっと熱くなってもらいたいですね。医師をしていると、一生懸命に治療をしても助けることができない患者さんを経験します。その時の悔しさをバネにすることで成長できますし、それが我々の目指すチャレンジする医師の出発点だと思います。


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