常滑市民病院 中山 隆 事業管理者/院長

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市民との対話から生まれた基本理念「コミュニケーション日本一を目指して」

なかやま たかし=1977 年に名古屋大学医学部卒業後、常滑市民病院に勤務。財団法人癌研究会附属病院での外科研修、名古屋大学医学部付属病院、国民健康保険坂下病院での勤務を経て、1987 年より再び常滑市民病院の外科医として勤務。外科部長、麻酔科部長、手術センター部長、地域連携室長、副院長を歴任し、2011年4 月に院長就任、2013 年4 月に常滑市病院事業管理者就任、現在に至る。

 2015年5月、今の高台に新築移転して来た常滑市民病院。玄関を入ると左正面に、3つのコミュニケーションで日本一になると大きく明記している。内々だけならまだしも、外に向けての宣言はそうあるものではない。きっかけがあったのか、謳い文句か。それを最初に聞いてみた。インタビューには山本秀明=副管理者/事務局長と森下真穂=経営企画室広報担当が同席した。

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生の声集めた「100人会議」

 60年近く前につくられた市民病院を新たに建てることは、職員の悲願でした。しかし市の財政は厳しく、むしろ病院がなくなってしまうのではないか、そして市民の側にも、赤字続きの病院はいらないのではとの声もありました。

 そんなとき市長の英断で新市民病院の建設が発表されました。でも客観的に見てそう簡単には建てられそうもありません。そこで、市民の生の声を聞いてみることにして、公募と無作為抽出の市民91人、医療者10人、救急や福祉などにかかわる人たち10人の、計111人で「新・常滑市民病院100人会議」を発足させ、5回にわたって論議を積み重ねてきました。市民の皆さんの声は生々しく、2回目から出席したくないという医療者もいたほどです。でも会議を重ねるうちに、職員のがんばりや病院の必要性を市民に理解してもらっていないこと、医療者の側も市民の視点が欠けていたことがわかり、双方がもっと情報発信をする必要を感じたんです。

 旧病院の見学会などをやったり、経営や広告宣伝や医療サービスの分科会に別れて論議を深めていく中で、会議の後半には、じゃあ応援してみようという雰囲気が生まれました。そして「これから私たちはコミュニケーション日本一の病院を目指しましょう」という言葉が誰からともなく出て来て、じゃあそれを構想の基本にしようということになりました。ハードルの高い言葉ですが、病院がなくなるかもしれない時からここまで来たのですから、市民の皆さんと共に存続させていくための理念として、あるいは自分たちががんばる目標として、これからも掲げていきたいと思います。どう形にしていくかはこれからで、今は月に1度の朝礼で唱和し、それぞれの持ち場でどう実現していくかを考えてもらうつもりです。

 経営の改善は着々と進んでいますが、医業収益は旧病院と比較して2割アップのベースです。常滑市くらいの規模の市が病院を支えるのは簡単ではないでしょうから、市民の皆さんの医療ニーズにどう応えていくかが重要な課題になってきます。

新病院の特長とこれからの課題

 新病院は常滑ニュータウンの中の標高30メートルの高台にあります。免震構造にもなっていますから、遠からず起こると言われている地震や津波など、災害時にも医療を継続できます。

 課題としては医師の確保です。名古屋大学を基本として、いろんな大学にお願いしています。さらに当院の性格として、知多半島には半田市立半田病院や公立西知多総合病院という大規模な病院がある中で、人口6万人弱の常滑市にある市民病院としてニーズはどこにあるのだろうと考えた時、やはりケアミックス病院(※)でなければ市民の要望には応えられないだろうということがあります。知多半島全体の医療を見た時、半田市立半田病院と西知多総合病院と当院がそれぞれ協調し補完し合うことも考えられます。

 その意味で三次救急とは違う質が当院にはあるわけです。そこを、医師やスタッフが意識して、自分の専門以外にも目を向けてくれたらと思います。地方の病院では病気を診るのも大事ですが、病人を人としてどうケアするかという気持ちをみんなにどう持ってもらえるかということもこれからの課題です。職員に老いた父母がいたとして、両親を診てもらいたい病院にしなければいけないんです。

一生懸命にひたむきに

 医療者を目指している若い人に望むのは、一生懸命でひたむきなこと、そして「良い医療」は施設ごとに違う場合があると知っておくことです。そのうえで目の前にいる患者さんに最善の医療を提供しようという気持ちを持ち続けていたら、どんなところでも順応できて必要とされる医療者になれると思います。

 印象に残った高齢の患者さんがいます。医者の目の前でにやりと笑って点滴を切ったり、勝手に歩き回って常滑の市内で倒れて救急搬送されたりして、本当に困った人でした。そのことを息子さんが私に詫びた時、「迷惑をかけて申し訳ありません。でも父は、寝たきりの母親の世話を1人で何年もやってきて、それを終えた今、父は青春なんです」と言われました。それを聞いて、人にはいろんな面があると改めて知りました。

※ケアミックス病院=急性期、回復期、慢性期医療や介護療養型など、複数の機能を持った病棟のある病院のこと。

〒479-8510 常滑市飛香台3-3-3
TEL:0569-35-3170 FAX 0569-34-8526
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