■ 13カ月の時を経てようやく出た雑誌「ヨレヨレ第4号」。心待ちにしていた人もずいぶんいたようだ。
創刊号は当紙2014年9月号、第2号は同年11月号で「病院の広報誌を作る際にかなり参考になるはず」と紹介しており、今号も68ページに面白さが凝縮されている。
特集は2人の詩人、伊藤比呂美× 谷川俊太郎対談。最後に谷川氏が、自身の臨終の時の詩「さようなら」を朗読。伊藤氏も亡き父親に捧げた「おとうさん、ルイがね。」を読み上げる。この2編だけでも読む価値あり。
定価500円。発行は「よりあいの森」内ドンパン商店・出版部。注文はTEL:092-845-0200「よりあいの森」をつくる会。月〜土の午前10時から午後6時まで受け付ける。もしくはネットで「ヨレヨレ」を検索。
■新刊「へろへろ」の筆者は「ヨレヨレ」の編集を担当している鹿子裕文氏。お金のない介護施設「宅老所よりあい」が、たくさんの人の協力を得ながら、「老人ホームに入らないで済むための特別養護老人ホーム(総額3億2千万円)」を福岡市城南区別府、地下鉄七隈線茶山駅から徒歩5分のところに実際に建ててしまったという実話。笑いの中に老いを生きる意味がやさしく漂う。
四六判288ページ。ナナロク社より出版。価格は1500円+税。近くの書店またはネットで。
まずヨレヨレを読んで心の準備をし、そのあとへろへろを手にするのがいいかも。ヨレヨレの熱心な読者として、ぜひ売れてほしいと思う。(記=当紙編集長)