医療法人社団 清風会 梶原 四郎 理事長

  • はてなブックマークに追加
  • Google Bookmarks に追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • del.icio.us に登録
  • ライブドアクリップに追加
  • RSS
  • この記事についてTwitterでつぶやく

社会に望まれる医療を行うため「正論で生きる」

【略歴】1972 広島大学医学部卒、国立呉病院外科脳神経外科勤務 1976 広島大学医学部脳神経外科勤務 1979 双三中央病院脳神経外科勤務 1983広島大学医学部脳神経外科勤務 1987 厚生連尾道総合病院脳神経外科勤務 1989 一ノ瀬病院脳神経外科勤務 1991 五日市記念病院開設、院長就任 1998 医療法人社団清風会設立、理事長就任2000 廿日市記念病院開設、院長兼任 2002 医療法人社団清風会理事長専任、広島県病院協会常任理事 2005 ~ 2009 広島大学医学部同窓会「広仁会」常任幹事、広仁会広島支部支部長

■病院の特徴について

c6-1-1.jpg

美術館めぐりが趣味。ピカソの作品に遭遇したとき、その作風の幅広さに圧倒され、1人の人間が持つ才能に感激したという。

 当法人は全人的医療が行える病院運営をしていきたいと思っています。五日市記念病院では医療の原点である救急医療を、もうひとつの廿日市記念病院ではリハビリを通して社会復帰への支援と、人生の終末を家族とともに迎えられる緩和ケアを提供しています。

 ここでは、手術を受けた後に担当医が変わっても、いざというときには手術を担当した医師も引き続き診ることができるケアミックス体制なので、患者さんは退院まで同じ施設で安心して治療を受けていただくことができます。

 病院というのは、もちろん治療するところなのですが、入院患者さんにとっては「生活の場」でもあるので、できるだけ快適な環境づくりを心がけています。本当は緑に囲まれたところに病院があったほうがいい。ビルが立ち並ぶ都会で憩うことは難しいですから。

■清風会芸術奨励作品展

 3年前から広島市立大学芸術学部の学生・卒業生の優秀作品を1階の会議室で展示し始めました。芸術家というのは非常に厳しい環境にいます。若い才能が世に出るきっかけ作りになればうれしいですし、患者さんの療養環境の向上のためでもあります。プリントではなく、彼らの手で描かれた実物の方が人の心を打つ。意欲的に制作活動に励む若い作家の作品を、患者さんやそのご家族に、ぜひ鑑賞していただきたいですね。

■医療連携について

 現在の医療制度については経済優先になっている気がしますね。たとえば、基幹病院では2週間しか治療を行えず、次の病院に「パス」すればいいというような流れになっていますが、本当にそれで済むのでしょうか。若い人であれば2週間で済むことでも、高齢者であれば3~4週間かかってしまうこともある。高齢者が増えている状況なのに、それをおしなべて対応しなければなりません。

 手術してまだ抜糸も済んでいない患者さんを次の場所に移す...というような突拍子もないことをさせられている。すごくアンバランスな医療を強いられているような気がします。

 私が考える医療連携とは、1人の患者さんに対する医療を段階的に機能分担するのではなく、種々の病院がおのおのどんな医療を行っているかを明確にして、その中で協力し合っていくということです。決して「パス」ではありません。

■今後求められる人材

 近年は医師を目指す人たちの偏差値が非常に上がってきていますが、一方でバランスのとれた人が減ってきているような気がします。確かに勉強はできて「優秀」かもしれません。しかし、必ずしも「優秀=有能」ではないと思うのです。

 今の時代に求められているのは「優秀」ではなく、「有能」な医師です。「有能」とは、いろんなことを幅広く受け入れて考え、行動できることだと思います。自分の専門だけがわかればいいということでもありません。

 「人」を診るわけですし、医療はチームワークですから、チームも作れず、患者を診る態度も身についてないようでは、医師は務まりません。

 100点満点の試験で90点が取れなくてもいい。75点でもいい。自分が医療を行うことで困っている人を助けたいという純粋な夢を持っている。そんな人材を求める社会と教育システムが必要ではないでしょうか。

■事務部の役割

 当院では事務部を管理本部と名付けて、病院を経営するホールディングのような位置づけにしています。昔はどんぶり勘定で病院が経営できていた時代もありましたが、今はそうじゃない。医師は経営に関する教育を受けていませんので、経営面における第三者の助けが必要です。

 当法人は2つの病院を持っていますが、安定した経営ができる組織になっていけば、他の医療機関へアドバイスをしたり、経営委託を受けることも可能です。

 基幹病院だけに偏るのではなく、周辺地域の医療施設が各々の得手不得手を出し合い、補い合って地域医療をやっていく。そうした連携ができるようになれば、もっと質の高い医療を提供できるようになるはずです。

■「健康のあゆみ」

 24年前に当院を創設したときから続けている「健康のあゆみ」は、患者さんの受診歴を詳細に記したノートです。ここだけでなく他院で受けた検査、診断、治療、処方箋など、患者さんに関するすべてのことが記録されるんです。

 国は電子カルテの導入を進めて患者の医療情報を中央のセンターに集め、すべての医療機関が共有できるシステムを作ろうとしています。

 私も昔からやりたかったのですが、個人レベルでできることじゃなかったので、手書きです(笑)。

 患者さんが他院を受診する際、このノートを持っていくことで、検査や投薬のダブリが減る。病院同士で抑制し合うことができるから、変な医療ができなくなります。

 職員にはいつも「正論でいこう」と言っています。誰が聞いても正論だと思えることであれば、臆せずに発する。それが当法人の理念である「社会に望まれる医療を行う」ことに繋がっていくのだと思います。


九州医事新報社ではライター(編集職)を募集しています

楽採で医師の採用を「楽」に!

博多水引×九州医事新報

バングラデシュに看護学校を建てるプロジェクト

人体にも環境にも優しい天然素材で作られた枕で快適な眠りを。100%天然素材のラテックス枕NEMCA

一般社団法人メディワーククリエイト

日本赤十字社

全国骨髄バンク推進連絡協議会

今月の1冊

編集担当者が毎月オススメの書籍を紹介していくコーナーです。

【2017年7月の1冊】
イメージ:今月の1冊 - 70.地域医療構想をどう策定するか
松田晋哉[著]

Twitter


ページ上部へ戻る