糖尿病患者で、福岡がん患者団体ネットワーク「がん・バッテン・元気隊」の代表を務める波多江伸子さん(西南学院大学人間科学部非常勤講師、厚生労働省緩和ケア推進検討会構成員・緩和ケアワーキンググループ構成員併任)と、三村かずお内科クリニック(福岡市中央区高砂)院長で糖尿病専門医の三村和郎医師が、西日本新聞の紙面トークを加筆修正し、一冊にまとめたもの。
波多江さんの疑問や問いに三村医師が答え、患者としての体験や迷いにも、三村医師がコメントして進む。笑える仕掛けもあり、波多江ワールド健在。三村医師は糖尿病を取り巻く社会風潮や制度も取り上げ、治療の限界や情報の混乱にも触れつつ、「しかし未来は明るい」と書く。
読み進むうち、1型と2型があることや「甘い物好きの贅沢病」ではないこと、場合によってはがんよりもやっかいだとわかる。
糖尿病に限らず、健康も病気も口から入るものの影響が大きい。生活習慣を正したい人にも分かりやすい内容になっている。
(記=本紙編集長)