地域に必要な医療の提供が可能に / 2年後に新病棟が完成

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地方独立行政法人桑名市総合医療センター 竹田 寬理事長/統括病院長

竹田 寬(たけだ かん) 1949 年生まれ 
1975 三重県立大学医学部卒業 慶應義塾大学医学部放射線診断部研修医 1976 三重大学医学部放射線科助手 1983 ~ 1985 アメリカ合衆国Johns Hopkins 大学医学部放射線核医学科留学 1997 三重大学医学部放射線科教授就任 2009 三重大学医学部附属病院長を併任 2012 放射線科教授退職、専任の附属病院長に就任 2013地方独立行政法人桑名市総合医療センター理事長及び統括病院長に就任 ■専門医・認定医 放射線科専門医、核医学専門医、PET核医学認定医、マンモグラフィ読影認定医

 2012年4月に桑名地区3病院の統合により設立された地方独立行政法人桑名市総合医療センター。現在、桑名東、西、南の各医療センターで医療活動を続けているが、効率的な運営のため3病院を統合した新病棟を東医療センター敷地内に建設することが決定している。

 2013年に理事長に就任した竹田寬氏に医療センターの成り立ちや新病棟建設について聞いた。

◆一昨年、理事長に就任

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 2009年10月、民間の平田循環器病院(現南医療センター)と桑名市民病院(現西医療センター)が統合されて地方独立行政法人となりました。その後、2012年に民間の山本総合病院(現東医療センター)が加わり、桑名市総合医療センターが誕生しました。

 民間病院と公立病院の統合は難しく、当院でも過去2度失敗した経緯がありましたが、市民の健康を守るためには何としてでも実現させなければならないプロジェクトでした。

 市議会で統合に関する決議書が採択されるなど、さまざまな紆余(うよ)曲折を経た後、ようやく統合が実現しました。

 統合の話が浮上した当時、私は三重大学病院の院長で、三重県の地域医療再生計画の委員長も務めていました。統合の実現は難しいのではないかと内心では思っていましたが、県と厚生労働省の強力な援護を受け、全国初の民間病院と公立病院の統合、法人化が実現しました。

 当時は自分が理事長に就任するとは予想もしていませんでしたが、各方面からのお声がけもあり、一昨年10月に当院の理事長に就任し、統括病院長も併任しています。

◆2018年に新病棟が完成

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 本来は、今年の4月にオープンする予定だったのですが、入札の不調が続きました。2年遅れの今月末に正式契約を交わし、2018年に現在の東医療センター敷地内に400床の新病棟が完成する予定です。

 三重県を8つの医療圏に分けると、桑名やいなべを含む桑員地区は、四日市や津に比べて医療の充実度で遅れをとっていました。

 たとえば、ほかの地区には、放射線治療や核医学診断装置があるのに桑員地区だけありません。総合病院に当然あるべき装置がないわけです。難しい病気は名古屋や四日市へ行かないと治してもらえない、と市民が考えるようになるのも致し方ありません。

 地域でがん治療を完結できない状況はなんとしてでも解決したいとの思いから、新病院には放射線治療装置や核医学診断装置を導入する予定です。昨年4月当院(東医療センター内)に開設した周産期医療センターでは、今まで桑名ではできなかった未熟児や早産児の治療に力を入れ、体重1500㌘以下で生まれた超未熟児も無事に成長させることができるようになりました。ようやくですが、本来必要な医療を提供できる体制が整いつつあります。

 総合病院として最低限の医療機器を揃え、手術症例数も多く、医師や看護師のスタッフも充実した「良い病院」となることを目指し続けています。その結果、初期研修医数は例年定員10人をフルマッチで、当院に残る後期研修医も増えました。

◆若い力に期待

 ようやく桑名に地域の中核病院ができて、みんなが心をひとつに医療に励んでいます。

 桑名市、市議会、桑名市医師会、桑名市民ら相互の関係はきわめて良好で、地域包括ケアシステムもスムーズに行われています。困難だと言われていた民間病院と公立病院の統合を全国で初めて実現した人達の連携が良いことは誇らしいですね。

 地方の病院にとって若い人材が増えることは最大のカンフル剤です。若い力が集い、共に桑名を盛り上げてくれることに期待しています。


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