▼NPO愛媛がんサポートおれんじの会の松本陽子理事長が姉妹紙「中四国医事新報」で、これから患者会は地域に出ていくべきだと語っている
▼「患者会の集まりに来られない人は自宅で孤立しているかもしれません。在宅で必要な医療は提供されても、常に情報が不足し、さまざまな痛みや悩みを抱えている。そこに患者会がどうアプローチできるかが今後問われると思います」
▼乳がん患者の会あけぼの福岡の深野百合子代表は、「ボランティアの活動は運営だけで手一杯。地域も見るには人も情報も足りない」と話す
▼病院、在宅医、介護、行政に情報がないわけではない。自分の仕事は懸命にやるが、その外側を見ようとしないのではないだろうか。「患者のため」という言葉は自分の守備範囲内のことで、そこから先は患者が消えているのではないか
▼思い切って患者会の地位を格上げし、人も予算もつけて医療者の一員に加えてはどうかと思う。患者の苦しさを一番知っているのは医療者ではなく患者会の人たちだ。その資産を生かす工夫が欲しい。