第1回 岡山県立 岡山朝日高等学校
不定期連載でお送りするこのコーナーでは医師を多く輩出する各地の中学校、高校を紹介していきます。
記念すべき第1回目は中国地方・公立高校の雄、岡山県立岡山朝日高校です。
藩校の流れを汲み、寛文6年(1666)からの伝統を受け継ぐ岡山朝日高校。
JR岡山駅を出て、東にまっすぐ延びる桃太郎大通りを進むと見えてくるのは、国の史跡・重要文化財である岡山城。天守閣に鎮座する金鯱を見上げながら城下町の一角を進むと、旧制第六高等学校から受け継がれた白門(登録有形文化財)が、県下随一たる自負と威容を誇って待ち受けていました。
歴史と伝統に彩られた緑豊かな学び舎は、医学界をはじめ政官財界に有為な人物を送り出す名門として全国に知られています。自由な校風ゆえか、OBにはファッションブランドVAN創業者の石津謙介氏や、『火垂るの墓』で知られる映画監督の高畑勲氏なども。
学校が公表している平成26年の大学合格実績では、東京大学に23名、京都大学に11名。国公立医学科に41名と、堂々たる実績を示しています。なかでも目をひくのは国公立医学科の実績です。直近4年間の累計合格者数が115名と、私立校に押されがちな医学科合格者数においても「岡山に朝日あり」との存在感を示しています。
岡山における進学の王道は岡山大学教育学部附属小・中から高校受験を経て岡山朝日高校に入学すること。
しかし、そういったエリートコースだけでなく学区外からも一定数の入学者を認めています。さらに、国数英については独自の選抜を行い、岡山県全域から意欲と能力の高い中学生を吸い上げる仕組みを作っています。これが私立中高一貫校に負けない実績の秘密なのでしょうか。
知人の経営者(岡山市出身・50代)が、「岡山朝日と聞くと今でも負けたような気になる」と言っていたのを思い出します。中国地方の名門進学校として、これからも各界に傑物を輩出し続けることでしょう。
岡山県立 岡山朝日高等学校
岡山県岡山市中区古京町2-2-21
http://www.asahi.okayama-c.ed.jp/