第15回日本医療マネジメント学会福岡支部学術集会

  • はてなブックマークに追加
  • Google Bookmarks に追加
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • del.icio.us に登録
  • ライブドアクリップに追加
  • RSS
  • この記事についてTwitterでつぶやく

医師、看護師など県内外から約280 人が参加

1984年 九州大学医学部卒業。1992年 M.D.Anderson Cancer Center, ResearchAssociate 留学。九州大学医学部第二外科助手、同生体防御医学研究所腫瘍外科助手を経て1997 年より国立病院(現・国立病院機構)九州がんセンター。2011年から副院長(2009 年からがん相談支援センター長併任)。県がん診療連携協議会地域連携・情報専門部会部会長、県がん対策推進協議会委員、全国がん(成人病)協議会教育委員など。

k6-1-1.jpg

会長 藤 也寸志(とうやすし)九州がんセンター副院長

 第15 回日本医療マネジメント学会福岡支部学術集会(会長:藤也寸志・九州がんセンター副院長)が2月28 日、福岡市中央区天神のエルガーラホールで開かれた。

 テーマは、「みんなで支えよう~がんと認知症」。県内外から医療関係者ら約280 人が参加。初めての企画が盛1984年 九州大学医学部卒業。1992年 りだくさんで、熱気のある質疑が繰り広げられた。

◆地域で活躍する4人が語る「チーム医療」

 シンポジウム「がんと認知症〜病院と地域のチーム医療」では、飯塚病院緩和ケア科の柏木秀行氏、にのさかクリニックのニノ坂保喜氏、医療法人安藤内科・循環器科医療介護支援センターふれあいの末次香代子氏、九州がんセンター相談支援係長の竹山由子氏が登壇。小野幸代氏(訪問看護ステーションつばさ)、大野真司氏(九州がんセンター)を座長、宇都宮宏子氏をコメンテーターに「5年後に向けてどのような医療を目指すのか」などを語り合った。

 柏木氏は5年後について病院医師の立場から、「地域の人の求めに応える医療を提供したい」とし、二ノ坂氏は「生命、死を考え、受け止められるよう、市民の意識改革も必要」と語った。

 また末次氏は「認知症は誰にも起こること。まずは家族の中で話してほしい」と参加者に語りかけ、竹山氏は「患者さんと接する中でおかしいと感じたことは、組織の中で声に出して話し合うことが必要」と訴えた。

◆新人セッション初開催

k6-1-2.jpg

k6-1-3.jpg

k6-1-4.jpg

k6-1-5.jpg

上から順にシンポジストの柏木秀行氏、二ノ坂保喜氏、末次香代子氏、竹山由子氏

 「医師以外のメディカルスタッフは発表の機会がなかなかない。ぜひ練習の場にしてほしい」(藤会長)との願いで初めて開催した新人セッションでは、学会発表などの経験がない10人が、発表した。

 審査の結果、最優秀新人賞に「『2時間外来』の実現に向けての取り組み」を発表した九州がんセンターの伊藤裕子氏(左写真)、優秀新人賞に塩塚未来氏(九州がんセンター)と蔵園円氏(福岡大学筑紫病院)がそれぞれ選ばれた。

 来年は、全国規模の「日本医療マネジメント学会学術総会」(会長:田中二郎・飯塚病院名誉院長)が4月22日(金)・23日(土)、福岡市の福岡国際会議長、福岡サンパレスで開かれることが決まっているため、福岡支部学術集会は開催されない。

 福岡支部学術集会代表世話人の冷牟田浩司・九州医療センター副院長は、閉会前のあいさつで、「今回は初企画の新人セッションなど、いろいろな知恵を出して開催していただき、大変感銘を受けた。来年の福岡支部学術集会は開催されないが、再来年にはしっかりと開催し、支部会としての役割を果たしていきたい」と語った。

◆会長講演は「がん対策基本法とがん診療連携拠点病院」

k6-1-6.jpg

k6-1-7.jpg

k6-1-8.jpg

 藤也寸志会長は、開会式で「超高齢化社会がすでにやってきている」とし、「日ごろの診療の中でも増加を実感しているであろうがん・認知症の患者さんに対する課題や現状を福岡県の学術集会として認識し、考えたい」と問題提起。2人に1人ががんに罹患する現状、5人に1人が認知症という時代が予想されていることを背景に、医療、介護に関わる全員が認識を共有する必要性を語った。

 引き続き行なわれた会長講演では、「がん対策基本法とがん診療連携拠点病院」と題して、がん医療の地域連携、拠点病院にあるがん相談支援センターなどについて説明。自身が中心となって進めてきた福岡県のがんの地域連携クリティカルパス(私のカルテ)を紹介し、「現在までの使用患者全1200人や、かかりつけ医の声をもとにさらに改善していきたい」と話した。

 また、緩和ケアとは終末期のターミナルケアだけではなく告知を受けた時点から必要になると強調。「がんに関わる医療者は皆、緩和ケアに習熟していなくてはならない」と参加者たちに語りかけた。

◆宇都宮宏子氏が講演

 特別講演は、京大病院で退院調整看護師として働いた経験がある在宅ケア移行支援研究所代表の宇都宮宏子氏が「この町で生ききるために〜どう生きたいかに寄り添う」をテーマに語った。

k6-1-9.jpg

宇都宮宏子氏

k6-1-10.jpg

木村武実・菊池病院院長

 疾病を抱えた人が、自分の状況を知り、自分の生きる場所を決める、自己決定力の高さが、その人の幸せにつながると強調。入院から在宅への移行時には、「戦う医療」から「生活支援の医療」へ転換する必要があることや、ケアマネジャーと病院の連携の重要性などを語った上で、「在宅、介護、医療機関の枠を超えて、この地域で暮らす人を支えよう。地域の強み、弱みを認識し、ありたい姿を描いて地域を作っていこう」と参加者に呼びかけた。

◆認知症のスペシャリストが解説

 今回、福岡支部の集会として初めて、学術セミナーが開催された。「認知症の診断と治療の可能性」と題して菊池病院(熊本県合志市)の木村武実院長(15面に関連記事)が講演。認知症をきたす主要疾患として、アルツハイマー病、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症を紹介し、「アルツハイマー病の多くは、嗅覚障害も伴う」など各疾患の特徴を具体的な症例を挙げて説明した。

 また、せん妄や幻覚などのBPSDは、患者が何かを訴えている、と語り、理解しようとする対応が必要だと強調。

 さらに認知症患者の認知症以外の疾患の治療の際、治療自体がうまくいっても認知症が悪化することもあるとして、「認知症患者の治療については、今後ガイドラインを定めていくつもりで議論を深めないといけない」と語った。


九州医事新報社ではライター(編集職)を募集しています

読者アンケートにご協力ください

バングラデシュに看護学校を建てるプロジェクト

人体にも環境にも優しい天然素材で作られた枕で快適な眠りを。100%天然素材のラテックス枕NEMCA

暮らし継がれる家|三井ホーム

一般社団法人メディワーククリエイト

日本赤十字社

全国骨髄バンク推進連絡協議会

今月の1冊

編集担当者が毎月オススメの書籍を紹介していくコーナーです。

【2018年10月の1冊】
イメージ:今月の1冊 - 85.看護師のための明治文学 漱石の時代の介抱・看病・看護
看護師のための明治文学 漱石の時代の介抱・看病・看護

Twitter


ページ上部へ戻る