高齢者の笑顔と安心を求めて

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医療法人明生会 長谷川病院 理事長 長谷川 一朗

経歴/1979年東京大学医学部卒。東京大学附属病院勤務後、1981年心臓血管研究所附属病院勤務。1982年東京大学附属病院勤務、1988年関東中央病院勤務を経て1989年より現職。

―長谷川病院について。

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 父が外科医、母が内科医で、昭和37年に夫婦でこの地域に診療所を開設しました。そして平成10年6月に医療法人明生会に変更しました。一般病床52床、療養病床108床の合計160床の病院です。

 療養病床108床のうち42床が医療療養で、66床が介護療養です。救急の輪番病院もしており、介護保険事業としてデイサービス・グループホーム・訪問看護・訪問介護・居宅介護支援事業・高齢者専用賃貸住宅に力を入れています。

―医者になったきっかけは。

 正直に言いますと、医師になる前はそう強い志はなかったですね。両親が医師で開業していましたから、いずれは跡を継がないといけないだろうと思って当たり前のように医学部を選びました。医学生時代も医師という職業に、それほど魅力は感じていなかったのですが、医師になってから、治療がうまくいった時に、患者さんがよくなってくれて感謝してもらえるうれしさ、ありがたさを実感し、それがだんだん生きがいになってきたと思っています。

 大学時代の友達の多くは、教授になったり、急性期病院の管理者になったりして活躍していますから、私も一時期は急性期の難しい疾患に取り組んで、しっかり治療できる病院を目指すという気持ちは持っていました。しかし現実的に中小病院を経営していくためには、高齢者の慢性期疾患や介護を中心に取り組むことが必要でした。これに最善を尽くしたいと考え、患者さんや職員に支えられて、何とか成長していると思っています。次の世代で、もっと大きな花が咲くことを期待して、基盤を整えるために、もうひと頑張りするつもりです。

―高齢者専用賃貸住宅をつくった経緯は。

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来年6月に新しくスタートするサービス付き高齢者向け住宅 「ハートケアタウンぬくもり」完成予想図

 高齢者の医療では、急性期の治療が完了した後、自宅に戻られた際に介護で困ると分かっていても退院を勧めなくてはならない場合があります。なんとかしたい気持ちがありましたが、介護保険施設の開設は厳しく制限されていましたから、その答えとして考えついたのが「高齢者専用賃貸住宅」でした。しっかりした高齢者施設を作ることができれば、私を信頼してくれた患者さんへのお返しになるだろうとも考えました。

 そして、平成22年に60室の高齢者住宅と20室のショートステイ、訪問介護、デイサービス、フィットネスクラブの複合施設である「陽だまり」をオープンしました。

 開設にあたって、他の施設の見学を重ねました。

 特に工夫したのはトイレの扉です。スライドするドアではなく、通常より広めの95㎝幅の開き扉を少し斜めにつけました。車椅子の方が入居された時には、扉を開放して壁に固定し、カーテンをつければ非常に利用しやすくなります。全くオリジナルの仕様ですが、正解だったと思います。同様施設の建設を考えられている方がいらしたらぜひ見学に来て、参考にしていただけたらと思っています。

―さらに新しく高齢者住宅を建設する動機について。

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長谷川病院の向かい側に建つ、現在稼働中の「ハートケアタウン陽だまり」。内部は左ページに掲載。

 現在稼働中の陽だまりではおもに、介護保険による訪問介護とデイサービスを組み合わせてお世話をさせてもらっていますが、要介護度が高くなると介護保険外のサービスが多く必要になり、その費用を負担してもらうと大変高額になり、負担してもらわなければ採算が合わなくなるという問題が起きています。実際には、本当に大変な方は、介護病棟や特別養護老人ホームに移ってもらっていますが、それも難しくなってきています。

 そのような対処に悩んでいる時、3年前ですが、定期巡回随時対応訪問介護看護制度ができました。本来は在宅サービスであり、当初は運営が難しいだろうと思いましたが、やがて、このサービスと高齢者住宅を結びつけると、今よりも良いサービスができるだろうと考えるようになりました。

 四国中央市には、全国平均の倍以上の高齢者住宅がすでにあり、競合が厳しく、同時に建築費用の高騰もあったため、しばらく待ちました。

 しかし長期的には、絶対に必要になる施設であると考え最終的に建設に踏み切りました。病院の向かい側の用地が取得できたこともあり、当初の計画より一年以上遅れましたが、結果的に良かったと思います。今年8月に開設予定です。

 新施設、ハートケアタウンぬくもりは1フロア15室で、4フロアあり、総室数は、陽だまりと同じ60です。最近は、介護士、看護師共に採用が難しくなってきており、開設に向けて不安材料もありますが、新しいサービスの仕組みを作っていく楽しみも感じています。この施設では、要介護度が高い方を積極的に受け入れて、最後までお世話をさせていただく方針です。さらに、地域包括ケアの構想に沿うように、ニーズがあれば住み慣れた住宅への定期巡回随時サービスもしっかり行ないたいと考えています。費用的にこのような高齢者住宅への入居が難しい方にはこのサービスが、いつか必ず役立つだろうと考えています。

 想像が困難な超高齢化社会での医療と介護のあるべき姿を求めて、限界を越えて努力していきたいと思っています。

―求めている人材は。

 まずは誠実な、あたたかい方を求めています。我慢強い看護師を広く募集していますので、長谷川病院のホームページをどうぞご覧ください。これからの時代に必要不可欠な新しい仕組みを一緒に工夫してつくっていきましょう。


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