『病院で死ぬのはもったいない』
身近な家族の誰かが亡くなるということ、それを看取るということ、これは人生における最大のイベントです。その大切なイベントを、家族・友人・知人たちが地域社会のなかでしっかりとやり遂げるということ、それはその後残された人たちが、自分たちでも看取れるんだ、過剰な医療が施されなければ、人の死は穏やかであり、死は自然な出来事なんだ、と、それまでとは違った死生観を持ち、また本人の思いにきちんと応えられたと胸張って生きていくことに繋がっていくのです。
その一大イベントを病院の無機質な空間のなかで、専門家に委ねて、亡くなっていくのはもったいなさすぎると思います。
山崎章郎